Android(アンドロイド)とは、スマートフォンやインターネット端末やタブレットなどを主なターゲットとして開発された、Linuxベースのモバイル用オープンソースオペレーティングシステム、ミドルウェア、主要なアプリケーションからなるソフトウェアスタック(集合)パッケージを基にしたプラットフォームである。
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[編集] 概要
米グーグル社(Google Inc.)が無償で誰にでも提供すると発表後、2008年10月からは対応する携帯電話が多数販売されている。
またアプリケーションポータルであるandroidマーケットが提供され、2010年2月時点で有料、無料含め2万を超えるアプリケーションが提供されている。
類似のものとして、米マイクロソフト社のWindows Mobileやフィンランドのノキア社(旧シンビアン社)のSymbian OS、米クアルコム社のBREWおよびBrew MPなどがある。
[編集] 構成
Androidは、カーネルからミドルウェア、ユーザーインターフェース、Webブラウザ、電話帳などの標準的なアプリケーション・ソフトウェア群までを1つのパッケージにして提供されている。
カーネルには Linux の関連技術が使用されているが、その他の部分は様々な技術が用いられており、例えば標準Cライブラリ「libc」はBSD UNIXのものである。
Androidのアーキテクチャ。| 携帯電話網への対応 | GSM、CDMA、EV-DO、UMTS |
|---|---|
| その他のネットワーク対応 | Bluetooth、無線LAN |
| 各種ハードウェアへの対応 | GPS、加速度センサ、磁気センサ、2D/3D描画支援ハードウェア(GPU)など |
| Webブラウザ | Webkitベースのブラウザが組み込まれている。Webkitの機能は、他のアプリケーションからも利用可能である。 |
| メール | ショートメッセージサービス(SMS)及びマルチメディアメッセージングサービス(MMS)が利用可能である。 |
| その他のアプリケーション | Java言語で作成されたアプリケーションをDalvik仮想マシン上で動かすことができる。Dalvikは通常のJava仮想マシンとは異なり、メモリの消費が低く抑えられているなど、モバイル向けに最適化された設計となっている。 |
| アプリケーションストア | Googleにより、Android用アプリケーションを陳列したAndroid Marketと呼ばれるソフトウェア販売サイトが運営されている。オーストラリア、オーストリア、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、スペイン、イギリス、アメリカで利用可能。 |
| マルチタッチ | ネイティブに対応しており、HTC Heroなどの機種でサポートされている。ただし、Appleによる特許訴訟を避けるため、2010年2月までは、初期的にはカーネルレベルで無効化されていた。 |
| データストレージAPI | データ保存用にSQLiteが組み込まれている。 |
| マルチメディアAPI | Media Frameworkと呼ばれる映像と音声用のライブラリにより、H.263、H.264(3GP/MP4コンテナ)、 MPEG-4 SP、AMR、AMR-WB(3GPコンテナ)、AAC、HE-AAC(MP4/3GPコンテナ)、MP3、MIDI、Ogg Vorbis、WAV、JPEG、PNG、GIF、BMPなどに対応している。 |
| フォント | FreeTypeフォントライブラリーにより、TrueType、Type1、OpenTypeなどのフォント形式に対応している。 |
| その他のライブラリー | OpenGL ES、Skia Graphics Library(SGL)、SSL、Libcなど |
[編集] ソフトウェア
カーネルとライブラリー、ランタイムはほとんどがC言語またはC++で記述されている。アプリケーションとアプリケーション・フレームワークは、グーグル独自に構築した仮想マシンであるDalvik仮想マシン上の「Java Platform, Standard Edition(Java SE)のサブセット+Android拡張」環境での記述することになる。
[編集] Dalvik VM
Android用のアプリケーションは、基本的にはDalvik仮想マシンと呼ばれるAndroid OS上で動作する仮想マシン(VM)上で動作する。基本的にプレ・インストール・アプリと後からインストールするアプリを区別しないのが特徴である。Apache Harmonyから一部のAPIを除去し、UIなどのAPIを追加したライブラリとなっている。SwingやAWTなども除去されている。Java CDCのAPIは、全てではないが、おおむね含まれている。Javaの互換性テストを通過していないため、公式にはJavaではない。
Googleから提供されているSDKでは、Javaプラットフォームによるプログラム環境と、C/C++による開発がサポートされている。Java言語以外にもJavaプラットフォーム向けの複数の言語(Scala、Hecl)で書かれたプログラムがDalvik上で動作する。また、.NET Framework互換環境の1つであるMonoについてもDalvikに対応する計画がある。
[編集] 開発環境
アプリケーション・ソフトウェア開発用にはAndroid SDK(Software Development Kit)が、ランタイムとライブラリーの開発用にはAndroid NDK(Native Development Kit)が無償提供されている。対応しているオペレーティングシステムはLinux(Ubuntu Dapper Drakeでテスト済み)、 Mac OS X v10.4 Tiger(10.4.8以降のIntel Mac)、Windows XP または Windows Vistaである。開発環境にはEclipseが推奨されている。
[編集] バージョン
2.1現在、歴代のコードネームには菓子・デザートの名前が、アルファベット順に(Cから)付けられている。
| バージョン | コードネーム | SDKリリース日 | おもな新機能と変更点 |
|---|---|---|---|
| 1.5 | Cupcake (カップケーキ) |
2009年4月30日 |
Ability to record and watch videos with the camcorder mode Uploading videos to YouTube and pictures to Picasa directly from the phone A new soft keyboard with an "Autocomplete" feature Bluetooth A2DP support (which in turn broke Bluetooth connectivity with many popular cars and headsets. This has still yet to be fixed 12月 2009現在) Ability to automatically connect to a Bluetooth headset within a certain distance New widgets and folders that can populate the desktop Animations between screens Expanded ability of Copy and paste to include web pages Linuxカーネル 2.6.27 |
| 1.6 | Donut (ドーナツ) |
2009年9月15日 |
An improved Android Market experience. An integrated camera, camcorder, and gallery interface. Gallery now enables users to select multiple photos for deletion. Updated Voice Search, with faster response and deeper integration with native applications, including the ability to dial contacts. Updated search experience to allow searching bookmarks, history, contacts, and the web from the home screen. Updated Technology support for CDMA/EVDO, 802.1x, VPN, Gestures, and a Text-to-speech engine. Support for WVGA resolutions. Speed improvements for searching, the camera. Linuxカーネル 2.6.29 |
| 2.0/2.1 | Eclair (エクレア) |
2009年10月26日 (2.0) 2010年1月12日 (2.1) |
ハードウェア速度の最適化 より多くの画面サイズと解像度のサポート ユーザーインターフェースの改良 新しいブラウザのユーザーインターフェースと、さらなるHTML5のサポート 新しい連絡帳 背景の黒白比の改善 改善された Google Maps 3.1.2 Microsoft Exchange サポート カメラのフラッシュのサポート デジタルズーム MotionEvent class がマルチタッチイベントを追いかけられるように機能追加 バーチャルキーボードの改善 Bluetooth 2.1 ライブ壁紙 Linuxカーネル 2.6.29 |
| 2.2 | Froyo (Frozen Yogurt) (フローズン・ヨーグルト) |
Linuxカーネル 2.6.32 |
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| Gingerbread (ジンジャーブレッド) |
[編集] ライセンス
Androidのソースコードは、アプリケーション・フレームワークから標準ライブラリ、ランタイム、カーネルまでのすべてが公開され、改変も自由である。オープンソースで与えられるAndroidのライセンスは、基本的にはこれを採用した企業・個人が改変部や付加部分をGPLのような形で公開する必要もないが、カーネル部とそのライブラリはLinuxに基づくため、GPL系オープンソースのライセンスが採用され公開が求められる。
[編集] エミュレーション・モデル
QEMUエミュレータから目標モデル「goldfish」の姿が見えてくる。
goldfishモデルメインメモリ:96MB
VRAM:8MB
画面サイズ:480×320画素(HVGA)、または320×240画素(QVGA)、ともに縦長または横長配置
[編集] アンドロイド社の沿革
2003年10月 米アンドロイド社が発足 2005年8月 米グーグル社がアンドロイド社を買収 2007年11月 OHAからアンドロイド・プラットフォームが発表される 開発環境(SDK)の提供が開始される 2008年2月 AndroidのSDKに新バージョン m5-rc14が公開される。 変更点は新ユーザーインターフェース、レイアウトアニメーションのサポート、Geo-coding (アドレスと座標の相互変換)、メディアプレーヤに新codec追加(Ogg Vorbis、MIDI、XMF、iMelody、RTTL/RTX. OTA)、Eclipseプラグインのアップデートなど。[編集] 関与企業と今後の予定
「docomo HT-03A」日本初のAndroid搭載携帯電話2005年にグーグルがプラットフォームベンダーである米Android社を買収したことから一時はグーグル社が「gPhone」と呼ばれる独自の携帯電話端末の開発を進めているという憶測が流れたが、「Open Handset Alliance」(オープン・ハンドセット・アライアンス、以下OHAと表記)を通じて新規プラットフォームの概要のみが発表される結果となった。
2007年11月5日、携帯電話用ソフトウェアのプラットフォームであるAndroidを、米検索最大手グーグル社、米クアルコム社、独通信キャリアのT-モバイル(T-Mobile International)社などが中心となり設立した規格団体 OHAが発表した。
[編集] 2008年
2008年9月23日、米T-Mobile USA社は世界初の商用Android搭載端末としてT-Mobile G1を発表し10月22日から米国内での販売を開始した。OHAはソフトウエア開発キット(SDK)の正式版「Android 1.0 SDK, Release 1」を発表した。
OHAはAndroidの全ての動作環境を、2008年中にオープンソースライセンスの1つであるApacheライセンス Ver.2.0の下で公開する方針だとしている。
OHAには上記の企業以外にも、日本のNTTドコモ、KDDI社、テレフォニカ社などの電気通信事業者や、米モトローラ社、韓国サムスン電子社、LGエレクトロニクス社などの携帯端末メーカー、米インテル社、ブロードコム社、nVIDIA社、テキサス・インスツルメンツ社、Marvell社などの半導体メーカーなど、大手企業が合わせて34社も参加している 。
2008年10月22日には、世界初のAndroid搭載スマートフォン、「T-Mobile G1」(HTC製)がT-Mobile USAから全米向けに発売された。
2008年12月9日、新たにソフトバンクモバイル、ボーダフォン、東芝、ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ、華為技術、エリクソン、オムロン、ASUS、ガーミン、ARMなどの14社がOHAに加わった事が発表された。
[編集] 2009年
2009年3月、Google社はアプリケーションを販売するためのマーケットプレイス「Android Market」を米国と英国向けに開設した。
2009年5月19日、日本初のAndroid搭載携帯電話として、NTTドコモ向けに、docomo PRO series 「HT-03A」(HTC Magicがベース)が発表された。
2009年5月25日、オープンソースであるsipdroidが、HTCのAndroid用SIPクライアント Sipdroid-0.9.5-full.apkをリリース
2009年6月24日、ソフトフロント、Android上で双方向VoIP通話に成功を発表。
2009年7月10日、NTTドコモよりdocomo PRO series 「HT-03A」が販売開始された。
2009年9月、「Android 1.6 SDK」の提供を開始。
2009年10月23日 HT-03AにおいてAndroid 1.6が提供開始となる。
2009年11月8日 Android 2.0搭載のスマートフォン、モトローラ「DROID」がアメリカで販売される。なお、Timeのガジェットトップ10でiPhone 3GSを抑え1位を獲得した。
[編集] 2010年
2010年1月5日 Google社ブランドのスマートフォン「Nexus One」発売開始。OSはAndroid 2.1(Eclair)を搭載しており、ハード面では3.7インチ(800×480ピクセル)の有機ELタッチディスプレイ、1GHz CPU搭載のクアルコム製チップセット「Snapdragon」などを搭載している。言語は日本語もサポートしている。
NTTドコモ、Xperia(SO-01B)2010年1月21日 NTTドコモとソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズが、「XPERIA X10」の日本語版かつドコモブランドのAndroid 1.6搭載スマートフォン、SO-01B(ペットネーム・Xperia)を発表。
2010年3月28日 ソフトバンクモバイルがHTCによるAndroid 2.1搭載スマートフォン、HTC Desire SoftBank X06HTを発表。4月27日に発売開始予定。
2010年3月30日 au(KDDI/沖縄セルラー電話連合)がシャープによるAndroid1.6搭載スマートブック、IS01(SHI01)を発表。6月上旬以降発売開始予定。
2010年4月1日 NTTドコモが、SO-01Bを発売開始。
[編集] 日本での発売端末
2009年
HT-03A - 7月10日発売
2010年
SO-01B (Xperia X10) - 4月1日発売
X06HT (HTC Desire) - 4月27日発売
IS01 - 6月発売(スマートブック)
[編集] 組み込み用Android
組み込み用のAndroidも開発が進められている。2009年3月に設立された"Open Embedded Software Foundation"(OESF) がAndroidを元に機能を追加したプラットフォームを開発中である。2009年9月現在の開発版は、Android 1.5を元にしたEM1(OESF Embedded Master 1)と呼ばれるものであり、2009年11月にOESF会員企業へ配布し、2010年2月にはオープンソースとして一般向けにも公開する予定だとしている。IP電話、デジタルテレビ、マルチメディア、DLNA、Bluetooth、リモートコントロール、ポインティング・デバイス、ネットワーク管理、ユーザーインターフェース、SDKなどの機能拡張を行ってアプリケーション・フレームワークより上位のAPIにより使用可能とするものである。
◇出典: フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)『Android』より取得日:2010-04-25
