しおんの王

しおんの王 (しおんのおう)は、原作かとりまさる(元女流棋士林葉直子ペンネーム)・作画安藤慈朗による将棋をテーマとした漫画作品。月刊アフタヌーンにて2004年5月号から2008年6月号まで連載された。単行本は、2004年10月から2008年5月に全8巻が刊行。副題は「The Flowers of Hard Blood」。2007年10月からテレビアニメが放送された。

単行本では、かとりまさるによる、ストーリーに登場する対局の棋譜解説ページが設けられている。

しおんの王のあらすじ

幼い頃に何者かに両親を殺害され、そのショックから事件での記憶と、言葉を失くしてしまった主人公の少女「安岡紫音」。殺害された両親の遺体には、犯人により「将棋の王将」が残されていたが、犯人の意図がつかめぬまま、事件は迷宮入りとなってしまっていた。

さらに、紫音の両親の殺害された翌日、羽仁真(当時八段)は、神園修から、初めてのタイトル「角聖」を奪取。そして同日、羽仁真の実弟・悟の婚約者であった瀬戸一美が心臓発作で死亡した。瀬戸一美は、事件の数日前に安岡家を訪れ、紫音にも会っていた。これらの事件の重なりは、果たして偶然なのか。

そして事件から8年後、棋士の安岡に引き取られた紫音は、メキメキと才能を伸ばして将棋の世界へと歩み、多くの人物との出会いや対決を経験しながら、棋士への道を目指していく。しかし、両親を殺害した何者かによって、ストーカーのように脅迫され、執拗に狙われる。さまざまな思惑と因縁が交錯し、警察が犯人を追っていく中、しだいに紫音の記憶が蘇っていく。


注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


しおんの王の登場人物

「声」はテレビアニメ版の声優である。

しおんの王の安岡家

安岡紫音(やすおか しおん) 声 - 川澄綾子 本作品の主人公。旧名は石渡紫音。8年前、紫音が4歳のときに目の前で両親を惨殺された精神的ショックから失声症になり、他人との会話はすべて筆談で行う(普段の本編での川澄の演技は紫音自身思考内のものである)。事件時、倒れた父親の額の上に将棋の王将の駒が置かれていたことから、犯人は将棋指しであると考えており、同時に王将の駒がトラウマとなっている。母親の形見とされる「勾玉のペンダント」を常に身に着けており、何かあるといつもそれを握り締める癖がある。 養父である安岡信次の影響で、女流棋士の道を歩む。第一話の時点で11歳で、将棋協会女流育成会を経て12歳で最年少の女流棋士となって、作中にて14歳まで成長している。女流棋士となった事で再び事件の影がちらつく様になる。斉藤歩との出会いは、最初は倒したいライバルとして。後にその正体を知ってからは、互いに切磋琢磨しつつも意識しあう関係となっていく。 好物はココア。趣味はお菓子作り。作中の描写からすると甘党で、好き嫌いが激しい。ピアノの才能はなかったらしい。筆談で書く字はかわいらしいが、その内容からは相手のさりげない変化も見逃していないことが伺える。 安岡信次(やすおか しんじ) 声 - 松本保典 プロ八段。紫音の育ての親。8年前、石渡家の隣に住んでいた。習い事で家に通っていた紫音に信次が偶々将棋を教えた所、非常に筋がよかったため本気で教え込むようになる。事件後に紫音を養女として引き取って以降は、そのことには触れずに棋士として娘として深い愛情を注いで育てあげる。 安岡幸子(やすおか さちこ) 声 - 國府田マリ子 信次の妻で、紫音の育ての親。ピアノ教師で、紫音にピアノを教えていた。信次との間に子供が出来なかったため、事件が起こるまでは生徒である紫音を娘のように可愛がっていた。事件後に紫音を引き取ってからも変わらず愛情を注ぎ続け、紫音を真っ直ぐな人間へと育てあげる。

しおんの王の棋士

斉藤歩(さいとう あゆみ) 声 - 朴?美 神園九段の最初で最後の弟子。女流棋士として活動しているが、実は男性。病気の母の治療費を稼ぐため、高校を中退して、性別を偽り女流棋士の道に進む。実力は本物であるが、手っ取り早く金を稼ぐために賞金は少ないが勝ちやすい「女流棋士」を選択した。父親はいるが、酒に溺れて働かないろくでなしのため歩は縁を切りたがっている。本来の姿の時に偶々ストーカーから紫音を守った事で、男性として彼女と知り合い心を通わせる様になっていく。沙織いわく、荒削りだが実践的でなじみのない棋風。母親が死んだ事をきっかけに女流棋士であることを辞めて男として棋士を目指す際、性別詐称事件の影響を気遣う元の師匠・神園九段の計らいで新たな師匠・羽仁名人に預けられる。 二階堂沙織(にかいどう さおり) 声 - 水野理紗 女流棋士で、羽仁真兄妹弟子モデルのような容姿をしている。財閥の令嬢であり、移動は運転手付ベンツらしき外車。学生時代には対局時でもセーラー服を着ていた。卒業後進学せず、プロ棋士となってからは私服。父親のコネクションで、対戦相手や関係者のことを詳しく調べている。尊敬する羽仁名人から「優しい棋風」であると指摘され、無邪気に喜んでいたが、斎藤から同様の指摘をされ、誉められていたわけではなかったと悟り指し方を変える。久谷のことを意識しており、行動を共にする事が多くなってきている。 羽仁真(はに まこと) 声 - 郷田ほづみ プロ棋士。現在の名人で二階堂沙織兄弟子。引退した神園から斉藤歩を託され、棋士になって初めての弟子とする。棋士として強くなる為には、なにもかもを全て捨てて独りにならなければならないという考え方を持つ。その考えのもと悟を捨てて一人上京し、紫音を含めたあらゆる人々を巻き込み突き進む。 羽仁悟(はに さとる) 声 - 松風雅也 羽仁真の実弟で実業家アマチュアだが、プロに匹敵する棋力を持つ。紫音のものと同じ形の「勾玉のペンダント」を持っている。これは母親が羽仁兄弟に残した形見で、兄である真も同じものを持っている。ただし、本来持っていた悟のペンダントは瀬戸一美に譲られており、今持っている物は悟が後から作ったもの。参加資格にプロ、アマ、年齢性別を問わないアマプロトーナメントを企画し自らも参加する。過去に囚われており、恋人の瀬戸一美と石渡夫妻の死に何か関係があるのではと考え紫音を敵視する。一時、石渡夫妻殺害の犯人ではないかと周囲に疑われたが、実際は彼自身も事件の真相を追い求める者の一人だった。 神園修(かみぞの おさむ) 声 - 中尾隆聖 プロ九段で、かつては「鬼人」と称された凄腕の指し手。男であることを承知の上で、斉藤歩を弟子とする。故人である妻の事を今でも愛している。身体を壊しており、沙織との対局を最後に引退する。引退後に歩をあえて破門し、羽仁名人に預ける事でその未来を拓こうとした。 久谷透 声 - 松川貴弘 奨励会員で三段。安岡に師事しており、紫音の兄弟子にあたる。アマプロトーナメント時で23歳。奨励会の4段昇格の年齢制限が近づいておりあせっていたが、アマプロトーナメントを期に「自分の将棋」を模索するようになる。「棋士の手は綺麗でなくては駄目」という沙織によると、「まあ合格」らしい。沙織とはお互い意識しあっている仲。

しおんの王のその他

小林 声 - 神谷浩史 女流新旧王冠戦を主催するデジタルフォン社の社員。将棋はまったく知らないが、スポンサーとしての宣伝効果の面から将棋を扱う。アマプロオープントーナメント戦の開催に際しても、協賛として羽仁悟とともに活動する。 横山 声 - 石住昭彦 8年前の紫音の両親の事件を追う刑事。棋士が犯人ではないかと目星をつけ協会にプロ棋士全員の指紋採取を要請したが、協会と関係の深い有力者達の権力に屈して果せなかった苦い過去を持つ。その事が結果として事件解決を長引かせたため、進退を賭けてでも強行すべきだったと今でも後悔している。定年退職が迫る中、この事件の解決を最後の仕事として全力を尽くして奔走している。 立川 横山の相棒で、共に事件を追っている刑事。若輩者のため、まだ刑事としての実力はおぼつかない面がある。 殺人犯 紫音が4歳のとき、紫音の両親を殺害。犯行現場に、将棋の「王将」を残していった。紫音の記憶によると、将棋の並べ方などから将棋を指す人物らしい。事件現場にいた紫音に、事件について忘れるよう脅迫し記憶と声を奪った。紫音が女流棋士になった事を期に、再びその影がちらつく様になる。 ストーカー 11歳となった紫音を執拗に狙い続ける。8年前の石渡夫妻殺害の犯人かと思われたが、捜査により全く関係が無い事が判明する。 瀬戸一美 声 - 河原木志穂 羽仁悟の恋人で故人。体が弱く、心臓の持病を持っていた。8年前、石渡夫妻の経営する会計事務所にアルバイトとして勤めており、石渡家と親交があったため紫音とも会った事がある。 石渡夫妻殺害事件の翌日、心臓発作で誰にも看取られる事無くこの世を去る。この時仕事で出張していた悟は、側に居てやれなかった事を後悔し続けている。警察は病死と判定したが、悟だけは石渡夫妻殺害事件との関連を疑い続けていた。悟との婚約の証として、指輪の代わりに母親の形見の「勾玉のペンダント」を送られていた。

しおんの王のテレビアニメ

2007年10月13日から2008年3月22日までフジテレビ系列にて放送された。全22話。アニメでは原作に先駆けて物語の(アニメ版的な)結末が描かれる形となった。

アニメ化の過程で原作との間で演出変更点が見られる。

作品の性質上、動きの少ない場面が多い事もあり、キャラクターデザインを担当した沼田誠也や、各話作画監督のいまざきいつき・新井淳などによる個性あふれるキャラクターの止め絵をじっくり鑑賞できるのが隠れた見所とも言える。

近年のフジテレビ深夜アニメ作品同様、次回予告は独立したパートでの放送では無く、エンディング中に次回の本編映像インサートされる形。なお、DVDには次回予告が独立して収録されている。

しおんの王のスタッフ

原作:かとりまさる

監督:川瀬敏文

製作:古川陽子ポニーキャニオン)、伊藤幸弘フジテレビ)、雲出幸治(読売広告社)

シリーズ構成山田隆司

キャラクターデザイン・総作画監督:沼田誠也

プロップデザイン:岩畑剛一、堀井久美

メカ監修:大塚健

原画:孝仁動画、中村プロ、東京アニメーションセンターアニエイドECHOフロントラインLEE PRODUCTION星山企画アングル太観アニメAim

第二原画:ウォンバットリバティ中村プロダクション、ゆめ太カンパニー、Triple A、DEXS

動画検査澤村享、赤堀隆一、きのプロダクションRyu Kyoung Sun藤井英昭徳永南デジタルネットワークアニメーション、市万田千恵子

動画:三好正晃原田有理山田歩矢野美幸渡辺祥吾星公子熊谷史子、酒井みゆき、篠田真由、Helene Ricaud沼田誠也、きのプロダクション安藤佳子、斉藤みどり、及川あずさ、金子美紀落合麻衣子杏木智恵丹羽竜郎古池崇吉村恵)、旭プロダクションデジタルネットワークアニメーション澤口裕也)、ゴールデン・ベルメルヘン社、孝仁動画ECHO LEE PRODUCTION星山企画ウォンバットアニエイドテイクオフ太観アニメビートレインアニメアールフロントラインサテライトXEBEC、K PRODUCTION桂成PRODUCTION、U-HAN ENTERTAINMENT、Triple A、中村プロダクションスタジオ・ザインDEXS

美術監督椋本豊

背景:スタジオチューリップ山崎大門浜松豊後藤匠吾原田亜矢子青木成之、池田学、岩田末子

色彩設計:もちだたけし

色指定・仕上げ検査:もちだたけし、佐々木雅人、川島瞳吉村深雪戸塚由紀子関美恵子安住唯堀尾桂子高谷知恵

仕上げ検査:清川由紀子、杉浦仙一

ペイント:新井こずえ、津茂谷知里美馬真理子外崎舞堀尾桂子山田裕香中川智江ECHO孝仁動画ゴールデン・ベルテイクオフ太観アニメAMGALEE PRODUCTION星山企画Run Raod、K PRODUCTION桂成PRODUCTION、U-HAN ENTERTAINMENT、Triple A、スタジオエルcube A motionフロントライン

特殊効果斉藤丈史田島宏造(第5話)、競昌樹(第6話)、デジタルネットワークアニメーション(第8・12・18話)、桜井美緒(第16話)、堀尾桂子(第19話)

撮影監督近藤慎与

撮影:め組(近藤慎与武藤弥生、當真みさき、米澤寿)、ティ・ニシムラAMGAスタジオエルデジタルネットワークアニメーション長牛豊中智仁中山敦史

3Dワーク:うみどり

3Dアニメーター丹治寛樹稲垣明池野直幸、樋口雅一、渡邊清乃馬場就大

3D制作進行:下平翔富高史裕

編集:松村正宏

編集助手三田沙弥佳

ビデオ編集イマジカ宇高大輔・服部一太)

音楽:山下康介

音楽制作:ユニバーサルミュージックフジパシフィック音楽出版

音響監督:郷田ほづみ

サウンドデザインスワラ・プロ出雲範子

録音:阿部智佳子

録音助手佐藤直哉

録音スタジオタバック

音響制作:ダックスプロダクション平田哲西島浩志

棋譜監修斎藤雅弘

企画協力吉田昌平川村豊針生雅行山谷奈久留講談社アフタヌーン編集部

広報:遠藤恵フジテレビ

宣伝:菊池貞和西口美希恵

編成:中島寛朗

製作担当:平野剛フジテレビ)、尾崎紀子フジテレビ

制作進行チーフ妹尾和臣(第3・5-7・10-12・14-22話)

協力プロダクション(第10話は「アニメーション協力」とクレジット

きのプロダクション・デジタルネットワークアニメーション(第2・8・12・18話)

アゼータ・ピクチャーズ(第3話)

A.P.P.P(第6話)

テイクオフ(第10話)

デジタルネットワークアニメーション(第14・19話)

XEBEC(第16話)

アソシエイトプロデューサー堀切伸二竹枝義典フジテレビ

プロデューサー:高畑裕一郎(ポニーキャニオン)、山本幸治フジテレビ)、池田慎一(読売広告社)

アニメーションプロデューサー:松田桂一

アニメーション制作:Studio DEEN

制作:「しおんの王」製作委員会(ポニーキャニオンフジテレビジョン、読売広告社)

しおんの王の主題歌

オープニングテーマ LADY LOVE 作詞:JESSE、作曲:RIZE&Kan Harada、歌:RIZE

2008年放送分はオープニングに"Shion no Oh"という英語表記タイトルも表示されるようになった。

エンディングテーマ My dear friend 作曲:Kenn Kato、作曲:Hitoshi Harukawa、歌:青山テルマ

第1話ではスタッフキャストテロップが小さく表示されていたが、第2話から若干大きく表示されるようになった。

しおんの王の放映リスト

しおんの王の放送局

しおんの王のゲームソフト

2008年4月10日に毎日コミュニケーションズより発売。対応機種ニンテンドーDS。

◇出典: フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)『しおんの王』より
取得日:2008-07-18

しおんの王の関連サイト

しおんの王 関連サイトをもっと見る

↑ページの上にもどる