せんとくん

平城遷都1300年記念事業(へいじょうせんとせんさんびゃくねんきねんじぎょう)とは現在の奈良県奈良市にあった平城京(奈良の都)への遷都から2010年で1300周年を迎えることを記念して開催される予定の記念事業である。2005年5月に平城遷都1300年記念事業協会が設立され、準備が進められている。通称「平城遷都1300年祭」。

せんとくんの事業概要

せんとくんの事業目的

「美しい日本、はじまりの奈良」を合言葉に日本の歴史文化を世界に発信し、21世紀の地球社会にふさわしい平和で豊かな文化の創造に資するとともに東アジアをはじめ世界各地との交流の拡大を図り、活力と創造性に満ちた社会の構築に寄与することを目的とする。

せんとくんのテーマ

歴史文化の対話と交流」

せんとくんの会場

メイン会場 - 平城宮跡

ネットワーク会場 - 奈良県全域・関西一円、県外・国外の各地、インターネット

せんとくんの基本事業

せんとくんの当初計画

当初は下記4事業を2010年の1年間を通して実施する計画であったが、その後大幅に変更されている。

平城宮跡事業 平城宮跡会場パビリオンを設置する予定だったが、文化庁が難色を示したため断念。 平城京広域ネットワーク事業 飛鳥京など県内外古都旧跡地域と連携する。 国際コンベンション事業 ユネスコなどと連携して各種国際会議イベントを開く。 文化創造・市民参加事業 市民・民間団体が手掛ける事業。

せんとくんの事業の変更

平城宮跡会場では2010年4月から約半年間、大極殿前広場を映像と音を駆使した大規模屋外劇場大極殿シアター)をシンボルに天平の風景を立体映像疑似体験できる「平城京時空館」や当時の市場のにぎわいを再現し日本各地の名産名品が一大集結する「平城京バザール」、豊かな歴史文化と美しい自然の楽しさを体験できる「なら歳時記ミュージアム」など、歴史体験型パビリオン10棟を特設する予定であった。

しかし、平城宮跡でのパビリオン建設文化庁が難色を示したため断念された。その具体的な経過は明らかにされていない。

国の2008年度予算案には平城宮跡国営公園化が盛り込まれており、2008年度から国営公園としての整備が行われる見込みであるが詳細は未定である。国営公園開設式平城遷都1300年記念事業に合わせて、2010年春に行われる予定である。

2008年2月に公表された新実施基本計画案では事業規模を大幅に縮小し、記念祝典中心イベントとすることとされた。「平城京歴史館」(仮称)と「四季のなら館」の2館が建設されることとなったが、これらの施設は国営公園事業の一環として建設され記念事業後も存続するもので、奈良市ではパビリオンではないと説明している。どこに建設するかは未定。

せんとくんの基本方針

「語る」「楽しむ」「つくる」の3つの視点で多くの主体の参画を得て、多種多様イベント展開を目指す(国際会議シンポジウム大規模展示展覧会フェスティバルパフォーマンスコンサート、映画、舞台芸術飲食スポットアミューズメントなど)。

せんとくんの事業規模

せんとくんの当初計画

総事業費 - 300億円

記念事業全体 2010年の1月から12月の1年間 - 1,500万人集客

平城宮跡事業 2010年の春-秋の半年間程度 - 500万人集客

せんとくんの資金調達の問題

100億円超民間資金を予定していたが思うように集まっておらず、事業の全体像がどうなるかは不透明である。

せんとくんの2008年2月の実施基本計画案

総事業費 - 100億円程度

記念事業全体 - 約1,200-1,300万人集客

平城宮跡事業 - 約200-250万人集客

2008年2月に公表された新実施基本計画案では、総事業費が約3分の1の100億円に大幅に縮小された。民間資金は20億円とされ、入場が原則無料となったため営業収入も見込まないこととなった。また、集客見込みも下方修正された。

せんとくんの事業協会役員など

せんとくんの総合プロデューサー・理事長

木村尚三郎(東京大学名誉教授) - 2006年10月18日に死去したため、現在空席である。

せんとくんの主な協会役員

会長 - 秋山喜久関西経済連合会相談役

副会長

荒井正吾(奈良県知事)

藤原昭奈良市長

特別顧問

梅原猛(国際日本文化研究センター顧問

平山郁夫ユネスコ親善大使、前東京藝術大学学長)

奥野誠亮(元国会議員(法務大臣国土庁長官))

河合隼雄(京都大学名誉教授、文化庁長官) - 2007年7月27日死去

名誉会長 - 新宮康男(前関経連会長住友金属工業名誉会長

顧問

寺田千代乃関経連副会長アートコーポレーション社長

竹内行夫(前外務事務次官)

田代和前近畿商工会議所連合会長近鉄相談役

柿本善也(前奈良県知事)

理事

石森秀三(北海道大学観光学高等研究センター長)

千田稔奈良県立図書情報館館長、国際日本文化研究センター名誉教授

田辺征夫奈良文化財研究所所長

樋口隆康(奈良県立橿原考古学研究所所長)

中西進(奈良県立万葉文化館館長、京都市立芸術大学名誉教授)

中村徹(日本観光協会会長)

湯山賢一(奈良国立博物館館長)など

評議員 - 網干善教関大名誉教授・2006年死去)、井沢元彦(作家)、石毛直道(国立民族学博物館名誉教授・元館長)、上野誠奈良大教授)、鎌田道隆(前奈良大学長)、河瀬直美(映画作家)、北岡伸一(東大大学院教授)、さだまさし(歌手)、里中満智子漫画家)、中邨秀雄前吉本興業名誉会長)、永井多恵子(前NHK副会長)、西川りゅうじん(マーケティング専門家)、町田章(前文化財研究所理事長)、水野正好奈良大名誉教授)、山崎しげ子(随筆家)、山折哲雄(前日文研所長)など他多数

参与会 - 近畿府県知事、奈良県内選出国会議員。

せんとくんの平城遷都1300年記念事業推進議員連盟役員

2007年11月15日現在、総員115名

顧問 - 中川秀直、中川昭一、丹羽雄哉青木幹雄片山虎之助

会長 - 森喜朗

副会長 - 麻生太郎伊吹文明高村正彦古賀誠、谷垣禎一、津島雄二中山太郎二階俊博町村信孝山崎拓与謝野馨

幹事長 - 河村建夫

幹事 - 大島理森尾身幸次久間章生小坂憲次小杉隆塩谷立島村宜伸下村博文武部勤中馬弘毅渡海紀三朗中山成彬西村康稔額賀福志郎鳩山邦夫福田康夫細田博之柳沢伯夫尾辻秀久小野清子北川イッセイ中曽根弘文、舛添要一

事務局長 - 棚橋泰文

事務局次長 - 奥野信亮鍵田忠兵衛高市早苗田野瀬良太郎

せんとくんの交通網の整備

2010年の遷都祭開催に向け県内北部では道路や鉄道を中心とした交通網の整備が進められている。

せんとくんの道路

道路関係の主な工事としては阪奈道路の第二阪奈道路合流点(宝来ランプ)-尼ヶ辻間の8車線化工事が挙げられる(国道308号大宮道路)。これは現在片側2車線(合計4車線)しかなく慢性的に渋滞が発生している(第二阪奈の開業で車両流入量が増えさらに悪化している)同区間の状況を緩和するべく、新たにこの区間に4車線の高架路を作り遠近分離を図るというものである。また、三条通の拡幅も予定されている。

このほかにJR西日本奈良駅の高架化工事が進められている。これは現在地平にある線路を跨線橋で超える構造になっているのを全く逆にする(付近一帯の線路を高架にし道路を地平に移すことによって踏切を無くす)大規模な工事となっている。完成後は駅ホームも高架となり、駅舎も現在の仮駅舎に代わって奈良の歴史をモチーフにしたデザインのものとなる。また駅周辺は西側にホテル誘致総合保健施設、東側に商業ビルなどの再開発も進んでいる。「奈良駅」の項目も参照。旧駅舎観光案内所としてリニューアルされる。

せんとくんの鉄道

鉄道関係では近鉄奈良線大和西大寺-新大宮間に会期中限定の臨時駅を設置する構想があったが断念された。検討されていた設置場所は国道24号バイパス高架下付近平城宮跡の東端)だった。なお近鉄奈良線は阪神西大阪線難波延伸工事が完了した後、2009年には近鉄奈良-阪神三宮間相互直通運転を開始する予定。

一方、JR西日本もおおさか東線南区間久宝寺-放出)開業の2008年には同線・東西線経由で奈良-尼崎間快速列車を走らせている。当初計画されていた新大阪-外環状線-奈良間の列車は北区間の工事の遅れにより2010年の会期には間に合わなくなっている(2012年完成予定)。

せんとくんのマスコットキャラクター

平城遷都1300年記念事業協会は選定委員によって、東京芸術大大学院教授で彫刻家籔内佐斗司が描いた童子に鹿の角を生やしたキャラクターマスコットとして選び、500万円で著作権を譲り受けた。そして2008年4月15日、キャラクターの愛称が「せんとくん」に決定した。

「せんとくん」に対しては、市民から「可愛くない」、また童子が仏に見えることから「仏を侮辱している」等の批判がある他、「平城遷都1300年祭を救う会」を名乗る任意団体が結成され、街頭やWeb上などで反対運動を展開している。更に2008年3月27日には奈良市と周辺の寺院の僧侶らで構成される親睦団体南都二六会が「仏をちゃかしたようなキャラクターに嫌悪感を覚える」などとしてマスコットの再考を求める意見書を提出した。

批判は、密室で行われた選考過程の不透明さや、地方博マスコットキャラとしては割高な費用にも向けられている。また、着ぐるみの制作費用は、約80万円だという。

選定過程などに疑問を持つ地元のデザイナーらが集まる「クリエイターズ会議・大和」は、独自のキャラクターを一般からの公募で選定し、「まんとくん」として発表した。地元商店街などでは歓迎の意を示すとともにポスターなどにもこちらの独自キャラクターを採用する方針である。南都二六会は、同会が独自に採用したキャラクターなーむくん」を活用していくとしている。

一方で協会側や奈良県知事は、現時点でマスコットを変更する予定はないとしている。ただ、多くの報道がされたために知名度は抜群となり、いわゆるゆるキャラとは一線を画したキャラクターは徐々に人気が高まりつつある。。また前述のような批判の動きを報道した新聞記者が、協会職員からなじられたことがある。

せんとくんのキャンペーン

うましうるわし奈良

デスティネーションキャンペーン

せんとくんのプレイベント

2007年 平城京フォーラム (松浦俊海唐招提寺長老、谷村新司、千田稔上田正昭、王維坤西北大学教授)

2008年 平城京フォーラム (大野玄妙西山厚上野誠

2008年3月8日 平城遷都1300年記念シンポジウム (松岡正剛編集工学研究所長、荒井正吾奈良県知事、藤原昭奈良市長

2008年3月15日 平城京フォーラム (森本公誠師東大寺長老、谷村新司、滝田栄千田稔

2008年 東京国立博物館 薬師寺展

2008年10月15日 東大寺奉納大歌舞伎 松本幸四郎千回上演勧進帳

◇出典: フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)『せんとくん』より
取得日:2008-08-21

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