七人の侍 (しちにんのさむらい)は、1954年4月26日に公開された黒澤明監督の日本映画。
シナリオやアクションシーン、時代考証などの点を含め、世界的に高く評価されており、以後の映画作品に多大な影響を与えた。また他国の映画監督にもファンが多いと言われている。
黒澤が、部分的にではあるがマルチカム撮影方式を初めて使用した映画である。本来は撮り直しのできないシーンのための保険的意味合いでの採用であったが、黒澤はその効果に驚き、これ以降の作品では常用することになった。
七人の侍のあらすじ
舞台は戦国時代。野武士に襲われ困窮する農村を救うべく集った個性的な七人の侍が、百姓との軋轢を乗り越えつつ協力しながら野武士と戦う物語。休憩を挟んで前後編に分かれており、前編では主に侍集めと戦の準備、後編では野武士との合戦が描かれる。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
七人の侍の前編
戦国時代、戦により行き場を失い盗賊と化した野武士の一団がある農村を狙っていた。村は前年も野武士に襲われ略奪の憂き目にあっていた。麦が実ったらまた村を襲うことに決めて去る野武士を偶然居合わせた村人が目撃していた。村が絶望に包まれる中、利吉という若い百姓が我慢の限界に達し、野武士を皆突き殺すべきだと主張する。長老の儀作は村を守るために侍を雇うことを思い立つ。
町に出た利吉、茂助、万造、与平の四人は侍を探すが、申し出はことごとく断られ途方にくれる。そんな中、利吉達は無防備な僧に化けて盗人の人質に取られた子供を助け出し、礼も受けずに去ってゆく初老の浪人・勘兵衛の姿を目撃する。騒ぎを見ていた若侍の勝四郎が弟子入り志願する中、利吉は勘兵衛に野武士退治を頼む。勝四郎は乗り気だが勘兵衛は無理だと一蹴、やるとしても、せめて七人の侍が必要だという。去ろうとする勘兵衛たちに対し、これまで百姓を馬鹿にしていた同宿の人足が、百姓の苦衷を分かっていながら行動しないことをなじり、百姓は侍に米を食べさせ、自身は稗で我慢していることを訴える。勘兵衛はその言葉を聞き、百姓の頼みを引き受ける。勘兵衛の下には、その人柄に惹かれたという五郎兵衛を皮切りに、勘兵衛のかつての相棒七郎次、快活なふざけ屋の平八、剣術に秀でた久蔵が集う。さらに利吉達の強い願いで、勝四郎も六人目として迎えられる。時間の節約を考え七人目をあきらめようとしたところに、以前勘兵衛が盗人を倒した後、帰ろうとする勘兵衛を興味深そうに睨み回していた柄の悪い浪人風の男が現れて菊千代と名乗り、村へ向かう六人の侍と利吉たちに勝手について来る。
村に到着した侍たちに村人は怯え姿を隠すが、菊千代の型破りな行動でその警戒は解かれる。その様子を見て、平八はこれで七人揃ったと笑う。勘兵衛たちは村の周囲を回り、弱点を調べ上げて村を要塞化する案を練る。百姓たちも戦いに加わるために組分けされ、それぞれ個性的な侍たちの指導により鍛え上げられる。一方勝四郎は山の中で万造の娘・志乃と出会い、互いに惹かれてゆく。勘兵衛達が防衛の策を練っているとき、百姓が落ち武者狩りをしていることが判明し、侍たちは憤る。それに対し菊千代は侍達に百姓ほど悪ずれした者はいない、百姓をそうさせたのは戦いや略奪を繰り返す侍達だと叫び、百姓の出であることを見抜かれる。菊千代の叫びの前には、侍たちも怒りを収めるしかなかった。
刈り入れの時期が迫り村が結束を固める中、自分の住む離れ家を引き払うほかはないという話を聞いた茂助は、自分たちの家だけを守ろうと結束を乱す。それに対し勘兵衛は抜刀して追いたて、村人に改めて戦の心構えを説く。
七人の侍の後編
麦の収穫が行われ、しばしの平和な時もつかの間、ついに物見の野武士が現れる。物見を捕らえ、本拠のありかを聞き出した侍たちは土地勘のある利吉の案内で野武士の本拠にたどり着き焼き討ちするが、野武士にさらわれ山塞に囚われていた利吉の妻が、利吉を見て火の中に身を投じる。混乱の中、妻に追いすがる利吉を取り押さえる平八が野武士の放った銃弾を受け力尽きる。皆が平八の死を悼む中、菊千代は生前平八が作り上げた旗を村の中心に高く掲げ挙げる。それと同時に野武士が襲撃を始め、戦いの火蓋が切られる。
柵と堀によって馬に乗った野武士の侵入は防がれたものの、村の防衛線の外にある離れ家と儀作の水車小屋は、野武士の焼討ちに任せるままにするしかなかった。この折、水車小屋に篭った儀作を引き戻そうとした息子夫婦が野武士に突き殺される。菊千代は助かった赤子を抱き、自分の境遇と重ねて号泣する。
その日の夜から朝にかけ、勘兵衛の地形を生かした作戦が奏功し野武士が順調にその数を減らしてゆく中、久蔵の豪胆さを褒め称え「本当の侍」と評する勝四郎の言葉を聞いた菊千代は、抜け駆けして手柄を得ようと持ち場を離れる。その隙に戦法を変えて襲来した野武士によって与平を含む多くの村人が殺され、侍も五郎兵衛を失う。
追い詰められた野武士との決戦の迫る前夜、勝四郎は志乃に誘われ初めて体を重ねる。その場を万造に見咎められ、二人の仲は皆に知れ渡る。
翌朝、折からの豪雨の中、残る十三騎の野武士との決戦が始まる。泥沼の戦場の中皆は奮戦し、あと一歩のところまで野武士を追い詰めるが、久蔵が小屋に潜んだ頭目に撃たれて命を落とす。菊千代はその身に弾を受けながらも頭目と相打ちになり、ついに野武士は全滅する。
初夏、脅威から逃れ平和を取り戻した村では歓喜の中で田植えが行われる。その様子を戦で生き残った勘兵衛、七郎次、勝四郎の3人が眺めている。勝四郎と志乃は一瞬目を合わせるが、志乃はそのまま勝四郎のそばを通り抜け田植えに加わる。勘兵衛は威勢よく田植えをしている百姓を眺めながら、勝ったのは百姓たちであり自分たちではないとつぶやく。勘兵衛の振り返った先には、今度の戦で散った四人の侍の墓が風に吹かれて並んでいた。
七人の侍の登場人物
七人の侍の七人の侍
島田勘兵衛(しまだ かんべえ) 演 - 志村喬 冷静な戦略家。脚本家の橋本忍によれば上泉伊勢守信綱をモデルにしている(後述)。平造・合口拵えの短刀に、打刀拵えの太刀と、戦国時代後期の初老の侍の最も正統的ないでたちをしている。合戦時には、不安定さを演出するため、肩衣の家紋の「三つ巴」が反転される 。 (平造・合口拵え;ひらづくり・あいくちこしらえ)。 そろそろ五十に手が届く、歴戦の武士だが、負け戦ばかりで、今は初老の浪人。白髪が目立つ風貌で、若い頃の「一国一城の主」という志も肉体的年齢的に既に叶わぬ己の身に一抹の憂いを見せる。剃髪した頭をなでるのが癖。 周囲の状況や地形を利用した策略を得意とし、普段は物静かだが規律を乱したり勝手な行動を取る者には厳しい態度をとる。また弓にも長けており、弓によって3人の野武士を屠っている。雨の合戦での弓を射るシーンは、動と静、そして雨を上手く融合させこの作品の名シーンの一つと評されている。 豪農の子供を盗人から救ったことで、利吉達に村を助けて欲しいと懇願されるも、当初は乗り気ではなかった。しかし人足たちによる百姓達の苦痛の訴えに負け、引き受けることを決意。村の地形を考慮し、熟考の末40騎の野武士と戦うなら少なくとも七人の侍が必要と判断する。 片山五郎兵衛(かたやま ごろべえ) 演 - 稲葉義男 温厚な人柄と確かな実力を兼ね備えた、茫莫たる風貌の浪人。塚原卜伝をモデルにしている(後述)。勘兵衛の仕掛けた腕試しを一目で見破り、百姓の窮状を救うというよりも、勘兵衛の人徳に惚れたという形で傭兵に加わる。いつでも静かで柔和な表情を見せるが、軍学は相当でき、経験も豊富。腕試しを見破り、破顔しての第一声「ご冗談を」という台詞が有名になった。 合戦時は勘兵衛の参謀的存在となり、常に行動を共にする。野武士との本格的な戦が始まった後は久蔵とともに北の裏山を守るが、菊千代が持ち場を離れた間に野武士の種子島(火縄銃)に撃たれて死亡する。 七郎次(しちろうじ) 演 - 加東大介 勘兵衛の最も忠実な部下。いつもその影のように付き添って戦ってきた。勘兵衛は「古女房」と評する。勘兵衛の顔付きだけで、その意図するところを知り、ただちにそれに従って動く。先の戦で勘兵衛と生き別れるが、二の丸が焼け落ちた際に死体に隠れ生き延びる。その後、物売りとしてひっそりと生活していたが偶然宿場で勘兵衛と遭遇「死んでいたものとばかり」思っていた勘兵衛は再会に破顔し喜び、そのまま傭兵に加わる。七郎次の一番大きな特徴は無私ということである。落武者となって竹槍で追われた経験があり、その憎悪は強く、一時百姓に対する悪感情を露にするが、合戦時には百姓たちへの叱咤激励を欠かさず、特に自分の組に入った万造に対しては幾度となく気遣いを見せる。合戦時の持ち場は主に西の入り口。刀や弓を使う他の侍と異なり、ただ一人槍を使って戦う。 林田平八(はやしだ へいはち) 演 - 千秋實 苦境の中でも深刻にならない愛想の良い浪人。若く明るく柔軟で生まれつき人懐っこく、侍たちの中ではムードメーカー的存在に位置。茶屋で無銭飲食し、対価の代償として茶屋の裏で薪割りをしている所を五郎兵衛に誘われる。自称の流派は薪割り流。ふざけ屋で、冗談ばかり言っており、道化が大好きなように見え、菊千代をよくからかっている。神経が細かく、全てによく気がついているが、リーダーになって何かやるのは不得意である。武士としての腕は少し心もとない(五郎兵衛は「腕は中の下」と評する)。「戦に何か高く翻げるものがないと寂しい」と、百姓を表す「た」の字、侍を表す○を六つ、菊千代を表す△をひとつあしらった旗を作る。 野武士の山塞を襲撃した時、利吉が伴侶を発見、炎上する山塞の中に消えた伴侶を追おうとした利吉を静止しようとしたところを射殺され、7人の中で最初の戦死者となる。なお、演じていた千秋は7人の俳優の中で最後まで存命であり、晩年は最後の侍としてのゲスト出演も多かった。 久蔵(きゅうぞう) 演 - 宮口精二 修業の旅を続ける痩躯の侍で凄腕の剣客。無口・孤高・兵法の鬼。宮本武蔵がモデルである(後述)。自分自身を求道家的な戒律で律しているため、非常に禁欲的である。世の中で頼りになるのは自分の腕だけだと思っており、勘兵衛は「己をたたき上げる、ただそれだけに凝り固まった男」と評する。しかしそれは必死の努力であり、志乃と逢瀬を重ねる勝四郎を慮るなど、根は優しい男である。 破れ寺で決闘をし終えた所を勘兵衛が誘うが断り、落胆させている。しかし出発期日直前になって勘兵衛の元に現れ、参加の意思を見せる。空いた時間があれば百姓に竹槍で突かせる修行等に励み、至近距離から放たれた矢を避けるほどの反射神経を持つに至る。また闇夜に乗じて単身森の中に潜入、2人の野武士を倒し種子島1挺を奪取、そのまま平然と仮眠を取るなど豪胆な面も持つ。現代人的なストイックさを演出するため、史実的にはもっと後世の時代の装いが採用されていて、江戸時代の侍のような、大小拵えの刀を差している。純粋な「少年性」を演出するため、「肩衣」はつけておらず、合戦時も他の侍と異なり、籠手(こて)や額当(勘兵衛。菊千代は半首)、腹巻(勝四郎)・腹当などの防具は着用していない。 合戦時の持ち場は北の裏山。最後の豪雨の中の決戦にて野武士の副頭を倒すも、櫓に隠れていた頭目に種子島で撃たれる。最後の力を振り絞って刀を振りかざし、応戦の構えを見せるも、前のめりに倒れそのまま絶命する。 岡本勝四郎(おかもと かつしろう) 演 - 木村功 育ちが良い裕福な家(没落した守護大名の家中。郷里に年老いた母と優しい美人の姉がいる)の末っ子で半人前の浪人。浪人になりたいと親に頼んでも許さないので、家を飛び出して旅をしている。豪農の子供を助けた勘兵衛を目の当たりにした事で、武士としての力量と人格に感動し、弟子入りを志願するが断られる、またその勘兵衛に浪人の辛い現実を教えられ、一時動揺、逡巡する表情を見せる。金銭を持ち歩いており、何者かによって米を盗まれ落胆する与平らに感謝される額の金銭を提供している。勘兵衛には「まだ子供だ」とよく言われており、手練れの侍たちの中で未熟さを露呈し恥をかく場面もある。村では森の中で万造の娘、志乃と出会い、互いに惹かれ恋仲となる。合戦時では主に、勘兵衛の指示を各持ち場へ連絡する役を担当する。戦のさなか、久蔵の強さと人柄に強烈な憧れを抱く。 菊千代(きくちよ) 演 - 三船敏郎 侍然とした勘兵衛に興味を持ち、宿場を出立した勘兵衛達の後を勝手に追ってきた最後の7人目の侍。薩摩刀・野太刀のような長大な刀を肩に担いで浪人のように振舞っているが、勘兵衛にすぐに侍でないことを疑われる。酒癖が悪く、勘兵衛達の前に酒乱状態で現れ、そのまま勘兵衛たちについてゆく。百姓の狡賢さや武士の横暴さを我が事のように吐露し、それを発端に勘兵衛から「百姓の出か」と看破されるも、逆にその事が百姓と侍達を繋ぎ止める重要な役となる。「菊千代」という名前は、勘兵衛に自分が侍だと思われたいがために、没落した名族の屋敷跡から拝借してきた家系図から適当に選んで名乗った名前であり、後に仲間として受け入れられた時に便宜上そのまま「菊千代」と定着する(本名は不明のまま)。型破りで特別に血がたぎった熱い男。合戦では持ち前の巨躯と豪腕で長剣を振り回す。人懐っこい人物で村の子供達を笑わせたり、鎌を取り上げ刈入れを手伝うなど、百姓と侍を結びつける仲介役も兼ねる。天真爛漫な性格で、刈入れで集まった女の数の多さに狂喜し、常人では扱えないような暴れ馬でも持ち前の強力で強引に乗りこなすが、落馬した際には村中の笑いものになる。作品中に、色々な登場人物と仲良くするエピソードがちりばめられていて(後述の与平など)、見所のひとつとなっている。大木の下で野武士を待ち伏せして襲撃、捕縛する場面では即興で久蔵と息のあった連携を見せる。合戦時の持ち場は主に東の川辺。 最後の豪雨の合戦の最中、久蔵が狙撃され目の前で崩れ落ちる姿を見て単身頭目に襲い掛かるも、直前に腹部に被弾、頭目を倒して相打ちとなる。侍としての自我・アイデンティティーの強い、勘兵衛(志村)・七郎次(加東)・久蔵(宮口)・菊千代(三船)は、必ず「脇差・短刀」を差している。温和な性格の、五郎兵衛(稲葉)・平八(千秋)・勝四郎(木村功)は、大刀を一本差しにしているのみとし、キャラクターを描き分けている。
七人の侍の村の百姓
儀作(ぎさく) 演 - 高堂国典 離れの水車小屋に住む長老。百姓たちには「じさま(爺様)」と呼ばれており、村の知恵袋的存在。利吉の野武士と戦う提案に侍を雇うことを教える。最期まで水車小屋から離れる事を頑なに拒み、野武士襲撃の際に燃え盛る水車小屋と運命を共にする。 利吉(りきち) 演 - 土屋嘉男 年若の百姓。迫り来る野武士と戦おうと、絶望する皆の前で真っ先に言い出し、儀作の教えで浪人探しに町へ出る。侍探しには最も積極的。女房を野武士にさらわれたことで野武士に強い恨みを持っているが、感情を押し殺す性格で常に険しい表情をしており、平八に気遣われながらも心を閉ざし続ける。村に着いた侍たちに家を明け渡し、炊事等の世話役を務める。 茂助(もすけ) 演 - 小杉義男 壮年の百姓。利吉たちと共に浪人探しに出る。普段は百姓達のまとめ役でしっかり者だが、防御線の外にある自分の家を捨てねばならないと知った時は猛反発して独断行動をとる事もあった。しかし勘兵衛の大喝によって泣く泣く家をあきらめ、村を守る為に奔走する。合戦時は久蔵の組に入る。 万造(まんぞう) 演 - 藤原釜足 壮年の百姓。志乃の父。自己保身ばかり考えており、すぐにふてくされる、身勝手な性格。野武士と戦うことに消極的であったが儀作の提案で浪人探しに町へ出る。 利吉の女房の二の舞を危惧し、親心から娘を守ろうと泣き叫び抵抗する志乃の髪を切って無理矢理男装させるが、それが原因で村中騒然となる。勘兵衛ら侍達にも娘を取られるのではと警戒しており、志乃を男装させたままにする。合戦時は七郎次の組に入る。 与平(よへい) 演 - 左卜全 やや鈍く、間の抜けた中年の百姓。意気地がなく、すぐに泣きべそをかく上に、失敗が多い。利吉たちと共に浪人探しに町へ出る。合戦時には菊千代の組に入る。菊千代には「阿呆」呼ばわりされ、小突かれながらも親しい間柄となる。痩せ馬を一頭持っており、後に菊千代が乗ることになる。 合戦時菊千代が与平に持ち場を任せたため、弓で襲われて死亡する。 志乃(しの) 演 - 津島恵子 万造の娘。万造の手により髪を切られ男装することになる。勝四郎に思いを寄せる。素朴で純情な少女だが、情熱的なものを内に秘めている。 利吉の女房 演 - 島崎雪子 収穫物を野武士に強奪される代わりとして、村から人身御供で差し出された女性。野武士の山塞に囚われの身となる。菊千代らの手によって火が放たれた際、幽鬼のような状態で出てくるが、眼前に現れた夫・利吉に驚き、焼け崩れる山塞の中に姿を消す。出番は非常に少ないが、オープニングの出演者クレジットでは、津島恵子と共に2番手に表記されている(七人の侍役キャストでは、志村・三船が1番手、加東・千秋・宮口・木村が3番手、稲葉のみ4番手グループだが、代わりに藤原が3番手グループに表記されている)。七人の侍の町人
人足 演 - 多々良純(人足A)、堺左千夫(人足B)、関猛(人足C) 仕事がなく、木賃宿でずっと飲んだくれて博打を打っている。Aは口数が多く、侍を雇うという利吉達の提案を馬鹿にして、嫌味をずっと言っている。しかし勘兵衛が利吉たちの頼みに断りを入れて立ち去ろうとする時、一肌脱ぎ、勘兵衛が野武士退治を引き受けるきっかけを作り、その後も他の人足達と一緒に、菊千代を木賃宿に連れて来るなど、協力している。七人の侍の野武士
野武士の頭目 演 - 高木新平 40人の野武士一団を率いる。雨中の決戦にて、種子島(火縄銃)で久蔵を射殺するが、菊千代に追詰められ相打ちとなる。 副頭目 演 - 大友伸 眼帯を着けている。雨中の決戦にて、久蔵に斬られる。七人の侍のその他の出演者
村の登場人物
伍作:榊田敬二
儀作の息子:熊谷二良
儀作の息子の嫁:登山晴子
百姓:峰三平、川越一平、鈴川二郎、夏木順平、神山恭一、鈴木治夫、天野五郎、吉頂寺晃、岩本弘司、今井和雄、中西英介、伊原徳、大塚秀雄、大江秀、大西康雄、河辺昌義、下田巡、加藤茂雄、川又吉一、笠智衆(ノンクレジット)
百姓女:本間文子、小野松枝、一万慈多鶴恵、大城政子、小沢経子、須川操、高原とり子
百姓の娘:上遠野路子、中野俊子、東静子、森啓子、河辺美智子、戸川夕子、北野八代子
町の登場人物
饅頭売:渡辺篤 - 売れ残った饅頭を宿で皆に売ろうとするが、相手にもされずふてくされる。
琵琶法師:上山草人
僧侶:千葉一郎 - 盗人騒動の際に通りかかる。頼まれて勘兵衛の髪を剃り落とし、袈裟を貸す。
盗人:東野英治郎 - 子供を人質に豪農家に立てこもった所を、僧侶に扮した勘兵衛に討ち取られる。これを見た利吉たちが、勘兵衛に村に来てほしいと申し出る。
豪農家の祖父:小川虎之助
豪農家の娘:千石規子
豪農の家の亭主:安芸津広
豪農の前の百姓:堤康久
豪農の前の百姓:片桐常雄
豪農の前の百姓女:馬野都留子
利吉を蹴飛ばす浪人:清水元 - 利吉が最初に来てくれと申し出た槍を持った浪人。申し出に腹を立てて立ち去る。
弱い浪人:林幹 - 人足達と博打をやって金を巻き上げられ、腹を立てて刀を振り回したところ逆に袋叩きにされて 木賃宿で狸寝入りしている。与平の話を聞いて一時雇われようとするが、人足達にまた文句をつけられ、引き下がる。
鉄扇の浪人:山形勲 - 勘兵衛が最初に見込んだ侍。知行や恩賞にはまったく縁のない話と聞かされて、依頼を断り立ち去る。
茶屋の親爺:杉寛 - 五郎兵衛が侍探しに寄る茶店の親爺。飯を食べさせる代わりに茶店の裏で薪割りをしている平八を紹介する。
強そうな浪人:牧壮吉 - 久蔵と河川敷で竹を使って勝負を行い、引き分けを主張する。久蔵の「拙者の勝ちだ」という言葉が気に入らず真剣勝負を挑むが、斬られる。
町を歩く浪人:仲代達矢、宇津井健(いずれもノンクレジット)
野武士
鉄砲の野武士:高原駿雄
屋根の野武士:大久保正信
斥候A:上田吉二郎 - 村を偵察に来た所を捕縛され、農民たちに惨殺される。
斥候B:谷晃
斥候C:中島春雄
弓の野武士:金子家教、遠藤茂 二人一役(日本弓馬会範士)
逃亡する野武士:成田孝
逃亡する野武士:大村千吉
野武士:西條悦郎、伊藤実、坂本晴哉、桜井巨郎、渋谷英男、鴨田清、広瀬正一、宇野晃司、橘正晃、坪野鎌之、中恭二、宮川珍男児、砂川繁視、草間璋夫、天見竜太郎、三上淳、松下正秀、池田兼雄
劇団若草、劇団こけし座、日本綜合芸術社
七人の侍のスタッフ
製作:本木荘二郎
監督 :黒澤明
監督助手:堀川弘通、広沢栄、田実泰良、金子敏、清水勝弥
脚本:黒澤明、橋本忍、小国英雄
撮影:中井朝一
撮影助手:斎藤孝雄
編集:岩下広一
音楽:早坂文雄
美術:松山崇
美術助手:村木与四郎
美術小道具:浜村幸一
衣装:山口美江子(京都衣裳)
録音:矢野口文雄
録音助手:上原正直
音響効果:三縄一郎
照明:森茂
照明助手:金子光男
美術考証:前田青邨、江崎孝坪
スチル:副田正男
製作担当者:根津博
剣術指導:杉野嘉男 (日本古武道振興会)
流鏑馬指南:金子家教 (日本弓馬会範士) 遠藤茂 (日本弓馬会範士)
記録:野上照代
結髪:中条みどり
粧髪:山田順三郎
演技事務:中津敏雄
現像:東宝現像所
七人の侍の制作の裏側
七人の侍の製作の意図
黒澤は 生きる に続く作品に時代劇を撮る予定であった。
それまでの時代劇は歌舞伎などの影響を受けすぎており、黒澤たちはこれまでの時代劇を根底から覆す作品を撮ると言う意思から、まず、城勤めの下級武士の平凡な一日がストーリーの根幹になる物語を考えたが、「当時の武士の昼食は、弁当持参だったのか、給食が出たのか」「当時は1日2食であり、昼食を摂る習慣はなかったのではないか」等の疑問が解決できなかったため、断念。
次に上泉信綱などの剣豪伝をオムニバスで描く作品を考え脚本を製作したところ、クライマックスばかりのものでは映画にならないという理由でこれも断念。
その後、戦国時代の浪人は武者修行の折りにどうやって飯を食っていけるのかを調べていったところ、農民達に飯と宿を与えてもらう代わりに寝ずの番をして「ヤカラ」から村を守ると言う話が出てきたため、「武士を雇う農民」をストーリーの根幹に据えることとなった。
七人の侍の人物造形
橋本忍著 複眼の映像ー私と黒澤明 、村井淳志著 脚本家・橋本忍の世界 によると、 七人の侍 は黒澤明、橋本忍の2つの流れた企画の末に生まれてきたものだという。前作「生きる」の後、黒澤は新しい企画として「侍の一日」という本格的時代劇を企画した。ストーリーは、侍のお城でのお勤め中に些細なミスが発覚し責任を取る為切腹をしなければならなくなった。介錯を頼んだのはいつも一緒に昼食を食べている知人の馬廻り人、というものである。時代考証をすると、当時昼食という風習があったのか、という確証がどうしても取れないという事になった。個々の記録を見ても1日2食という資料ばかり、そこで橋本はこの企画を中止する決断を下す。次に黒澤が企画したのは「日本剣豪列伝」、日本古来の剣豪の有名なエピソードをオムニバス的に紹介するものである。剣聖と言われた上泉伊勢守、塚原卜伝、宮本武蔵、柳生十兵衛三厳など八名の剣豪達のエピソードを映画にするというものである。
七人の侍の古典からの引用
村井の 脚本家・橋本忍の世界 の中で、橋本は「江戸時代に書かれた「本朝武芸小伝」の中に書いてあるエピソードを元に脚本を書いた。ただし自分が実際に読んだのは現代語に翻訳されたものだが、タイトルは思い出せない」と言う。そこで村井が調べた所、1938年に雄山閣から出版された笹川種郎解説の 美談日本史第十一巻武藝美談 を挙げ、この本の中に書かれている各々の剣豪達の以下のエピソードを参考に、橋本は脚本の中で島田勘兵衛、片山五郎兵衛、久蔵の行為として色付けしたのではないかと記述している。
上泉伊勢守のエピソード これは「上泉伊勢守の化羅の話」として記録に残っている。上泉伊勢守が諸国修業の際(永禄六年)村民達が民家を囲んでわいわいやっているところへ通りかかった。上泉が「どうしたのだ」と聞くと、咎人(とがにん)が小児を人質に取り民家に籠ってしまったので、こうして取り囲んでいるものの、どうしたら良いか分からず、小児の両親も悲しんでいるのだという。上泉は「その小児は私が取り返してやろう」と言い、折り良く通りかかった僧を呼び止めて、「人質になった小児を取り戻す為に謀略がある。私の頭髪を剃って、法衣を貸して欲しい」と言った。僧は承知し、上泉をすぐ坊主頭にして法衣を脱いで渡した。上泉は法衣を着て、握り飯を懐に入れ、咎人の籠っている民家に向った。「おれに近づいちゃならないぞ」という咎人に構わず中に入った上泉は、「人質にされた子供が腹をへらしていると思ってなあ、握り飯を持ってきたのだ、どうかこの坊主に免じてその子の手をしばらく緩めてやってくれぬか。坊主というものは慈悲をもって行としているから、こんな時に知らぬ顔が出来ないもんでなあ」と言いながら、懐から握り飯を一つ出して小児に投げ与え、さらに別の一個を取り出して「どうですか。あなただって腹が減ったでしょう。これを食べて一休みなさるが良い。私は何もしませんからなあ、安心してござるがよい」と言って、咎人にひょっと投げる。思わず咎人が手を伸ばす所を飛びかかり、手をつかんで引き倒し、小児をむしり取るようにして戸外に出た。その後は村民らが寄ってたかって咎人を殺してしまった。上泉が法衣を脱ぎ僧に返すと僧は大変上泉を褒め、「あなたはまことに豪傑ですなあ、坊主の私ではありますが、あなたが勇剛の人で本当に真剣の術で、何か立派な悟りをお開きになった方だ、というのは分かりますよ」と言って、化羅(袈裟の事)を上泉に授けて僧は去った。上泉はその後常にこの化羅を身から放さなかったが、後に上泉の第一の弟子にこれを授けた。上泉のやさしい性格がにじみ出るような逸話である。これは島田勘兵衛のエピソードに引用された。 塚原卜伝のエピソード 卜伝が再起不能の病床にある時、三人の息子のうちいずれに家督を継がそうかと迷い三人を試す。木枕を病室の入口のノレンに仕掛けておき三人を順に呼び入れた。長男は「見越しの術」で木枕が落ちてくるのを見抜き取り除いてから入った。次男は落ちてくる木枕をよけ、三男は剣で真っ二つにしてから入ってきた。卜伝は長男に家督を譲ったという。これは片山五郎兵衛のエピソードに引用された。 柳生十兵衛三厳(みつよし)もしくは宮本武蔵のエピソード ある大名の家で一人の剣客が紹介された。剣客は「一手、お立ち会いくだされ」と申し出たので、三厳も承知して試合となった。立ち会ってみると相打ちになった。「もう一度お立ち会いのほどを」と言うのでやってみるとまた相打ちだった。その時三厳は剣客にむかって「わかったか」と言った。相打ちだと思っていた剣客は「二度とも相打ちでございます」と答えた。三厳は主人の大名に向って「いかがご覧になりましたか」と問うた。大名も「浪人の申す通り相打ちとお見受けもうした」という。すると三厳は苦笑して「この勝負が見分けられないのでは仕方がない」とつぶやいた。怒った剣客は「では、真剣勝負を」といきり立つ。三厳は「二つと無い命だ、真剣勝負などいらぬこと、おやめなさい」とたしなめるが、剣客は聞かない。それで真剣勝負となったが、相打ちと見えるまもなく剣客は肩先を六寸も切られて一言も言わず倒れてしまった。三厳は羽二重の小袖が切られただけで下着の裏までは刀が届いていなかった。「武藝美談」によればこの話は「撃剣叢談」に収録されているという。これは久蔵のエピソードに引用された。 注)久蔵のモデルは脚本の橋本忍自身が 複眼の映像?私と黒澤明 の中で宮本武蔵としている。しかし別に引用した村井の 脚本家・橋本忍の世界 の中では自説として柳生十兵衛三厳をモデルとし、暗に橋本の思い違いを指摘している。村井は橋本にインタビューし、その内容から自分でも調査をして、この著作の中で橋本の思い違いを行間に表現している。七人の侍の「七人」となるまで
でき上がった「日本剣豪列伝」を読んだ黒澤は「シナリオにはやっぱり起承転結があるんだよね」と言い、苦笑しながら「もともと、頭からおしまいまでクライマックスだけでつなぎ、一本の映画をなんて、とんでもない間違いだったんだね」と言った。話題を変えて黒澤は「ところで当時の武者修行だけど、彼らはどうやって毎日飯を食っていたんだろう」と黒澤がつぶやいた。この疑問を橋本は東宝の企画部に伝え、製作者の本木荘次郎が次の打ち合わせまでに調べる事になった。その打ち合わせで本木がつぶやいた一言が 七人の侍 のヒントが生まれた瞬間であった。
本木「疑問の件だけど、当時の武者修行は金など無くても全国を自由に動き回れたんだ。道場に行き一本手合わせをすれば晩飯を食わせてくれ翌朝出発する時に乾飯をくれる。だからその日のうちに次の道場までたどり着ければいいんだ」 橋本「本木さんよ、次の日までに道場に着けばいいよ、しかしもし無かったらどうなるんだ?」 本木「お寺に行けば良い、寺院が庇護してくれるんだ寺院を訪れれば飯を食わせてくれ、乾飯もくれる」 橋本「じゃ、道場もお寺もない時は?」 本木「当時は室町末期から戦国時代で全国的に治安が悪く、山野には盗賊や山賊がたむろして出没する時代だ、だからどこかの村に行って、一晩寝ずに襲ってくるかもしれぬ夜盗の番をすればどこの村でも百姓が腹いっぱい飯を食わせてくれて、乾飯もくれるのさ」 橋本「百姓が侍を雇う?」 私は瞬間に黒澤さんを見た。黒澤さんも強い衝撃で私を見ている。 黒澤「出来たな」 橋本「出来ましたね」 橋本「侍の数は何人にする」 黒澤「三,四人は少なすぎる、七,八人、いや八人は多い、七人くらいかな」 橋本「じゃ、侍は七人ですね」 黒澤「そう、七人の侍だ!」上記三名に菊千代、勝四郎、七郎次、林田平八のキャラクターが追加された。
七人の侍の菊千代
菊千代は当初は膳兵衛という名前で、戦国が生んだ鬼という久蔵に似た暗いキャラクターとして描かれていたが、黒澤が侍の中に型破りで明るいキャラクターが欲しいという要望で、三船の性格をモデルに菊千代へとキャラクターが変更された。その三船は脚本に軽く目を通した際、黒澤に向かって「この菊千代というのが僕ですね」と配役も告げていない段階で言い当てた。
また、泥酔した菊千代が六人の侍の前に姿を見せたシーンにおいて、菊千代を演じていた三船敏郎も本当にお酒が入って酔っ払っていたとのこと。
七人の侍の侍のテーマ
七人の侍 の中で最も有名な曲である「侍のテーマ」は早坂文雄が作曲した。はじめ黒澤は、早坂が用意していた曲がすべて気に入らずに没案となったが、困った早坂がごみの中に捨てていた楽譜の一枚をピアノで演奏したところ、採用となった。
七人の侍の燃える山塞
野武士の山塞に火を点けるシーンでは実際に山塞を燃やして撮影されたが、想像以上に火の勢いが激しかったため、利吉役の土屋が女房を追って山塞の中へ入るシーンで熱風により気管にやけどを負った。利吉の女房役、島崎雪子は限界まで演技をしたため、撮影直後に火ぶくれで顔が腫上がった。また、その時に大事な小道具を山塞の中に落とし、山塞もろとも焼失する。消火活動も困難だったらしく、山塞のセットの周りの森も焼け果てていた。
七人の侍の雨中の合戦
クライマックスの雨中の合戦では、黒澤は雨をより激しく見せるため、雨の中に墨汁を混ぜて撮影を行った。映画では9月ごろという設定であるが、撮影は2月の極寒の積雪の中で行われ、三船や加東をはじめ肌着一枚やほぼ裸の役者にとってはとてもきついものであった。実は「雨の決戦」というシチュエーションも、積雪がある2月の撮影ゆえに誕生したものだった。オープンセットに積もった雪を溶かすために大量の水が撒かれたため、現場全体が泥濘と化し、これを逆に利用したのである。
当時のハリウッドにおけるアクション娯楽映画といえば西部劇がまだ幅を利かしている頃で、対決シーンというと炎天下の砂塵が吹く中での対決が主流となっており(そもそも降雨が少ない)、豪雨の中での合戦シーンというそれまでになかった手法に、ハリウッドだけでなく世界中の映画関係者、映画ファンを驚かせた。
七人の侍の予算
当初、ロケの村のセットは一カ所で済ませる計画だったが、すべてをクリアする場所が見つからず、場面により数カ所に分けた為、同じセットを何カ所にも作る事になり、さらに天気を合わせる必要性から、予算と撮影期間はふくれあがる結果になった。ベストだと思われる候補地の一つは畑になっており、戦後の影響がまだ残っていた時代には、その畑を潰してしまうという簡単な発想は生まれなかったと、黒澤本人が述べている。 予算を使い果たした黒澤は、未だ完成の目処が立ってないことに業を煮やした会社から難詰され、会社の役員向けに試写を行うも、野武士が山の斜面を駆け下りここから合戦という場面でフィルムがストップする。騒然とする役員に「これの続きは?」と詰め寄られ、黒澤は「ここから先はひとコマも撮っていません」と告白、そのまま予算会議となる。作品の出来の良さに加え、正に見せ場という所で終えられた事もあって役員達は興奮し、「とにかく続きを作ってくれ」と追加予算を付けて貰った。
七人の侍の撮影期間
撮影期間は3ヶ月で行われる予定であったが。設定変更などで大幅に長引き、結局1年がかりで撮影されることとなった。
七人の侍のその他
久蔵役の宮口は、合戦の撮影中に放たれた矢が足に当たり、重傷を負った。
七人の侍の評価
一般的に黒澤映画の最高傑作と評されることも多い。
本作の評価の一つに、時代考証にリアリティがあったことが挙げられる(ただし、戦国史家の藤木久志は、この作品が傑作であることを認めつつ、戦国時代の農民は基本的に武装し、状況に応じて兵士に早変わりする獰猛な存在であって、刀ひとつ持てないなどということはあり得ないとの批判を述べている)。
合戦シーンについても、黒澤が合戦シーン及び侍たちがとった戦法にリアリティがあるのかどうかを自衛隊関係者などに聞いて回ったところ、皆が戦術として非常に優れていると口を揃えたという。
本作は日本映画という枠のみならず、世界映画の傑作としてしばしば挙げられ、国外での評価も高い。フランシス・フォード・コッポラは「影響を受けた映画」と公言し、ジョージ・ルーカスは「 スターウォーズ シリーズはSFという舞台で黒澤のサムライ劇を再現したかった」と述べている。幼少期に黒澤作品に触れて多大な影響を受けたというスティーヴン・スピルバーグは、映画の撮影前や製作に行き詰まったときに、もの作りの原点に立ち戻るために必ず観る4本の映画のうちの1本に挙げている(アクターズ・スタジオ・インタビューより。他3本は 捜索者 、 アラビアのロレンス_(映画) 、 素晴らしき哉、人生! )。
1954年度 ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞を受賞した。
七人の侍の影響を受けた主な作品
「腕利きの7人(または数人)の個性的なプロフェッショナルが、弱者を守る・秘宝を盗むなどの目的のために結集して戦う」というプロットは、「7人」という登場人物の映画・ドラマの原点とも言われている。連続シリーズ物の1エピソードとして作られた7人ものについては、多すぎて挙げる事も出来ない程である。
荒野の七人
地獄の七人(Uncommon valor)
黄金の七人(Sette uomini d'oro)
ガンバの冒険
宇宙の七人(Battle beyond the stars)
セブン・ソード
スター・ウォーズ(Star Wars) シリーズ
アルマゲドン(Armageddon)
アンタッチャブル(The Untouchables)
リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い
プライベート・ライアン(Saving Private Ryan)
キング・アーサー(King Arthur)
トランスフォーマー(Transformers)
オーシャンズ11(Ocean's Eleven)
ダンジョン&ドラゴン
里見八犬伝
スーパー戦隊シリーズ
仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼
機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人
トンマッコルへようこそ(Welcome to Dongmakgol)
七人の侍のパロディ
サボテン・ブラザーズ
タンポポ
七人のおたく
七人の弔
V・マドンナ大戦争
七人のマッハ!!!!!!!
ギャラクシー・クエスト
バグズ・ライフ (但しディズニーサイドはパロディとか踏襲したものであるとかのコメントは一切していない)
L.A.ロー 七人の弁護士
七人の女弁護士
七人の侍のリメイク
七人の侍の荒野の七人
荒野の七人 はハリウッドで製作された西部劇。 七人の侍 を見て感激したジェームズ・コバーンら出演者が「こんな映画を俺達も撮りたい!」と熱望してユル・ブリンナーが翻案権を買い取り、リメイクされた作品。黒澤作品と同様にここからも多くのスターが誕生した。
七人の侍のその他リメイク
SAMURAI 7 - 2004年、テレビアニメ
七人の侍の関連作品
七人の侍のコミック
1997年にさいとう・たかをの手によりコミック化された。上巻、下巻で完結。
七人の侍のテレビゲーム
SEVEN SAMURAI 20XX
七人の侍のパチンコ
2008年8月にパチンコ機 CR七人の侍 がビスティから発売された。パチンコ演出のために、新規キャスト・スタッフによって新たに映像を撮り下ろしている。
|
出演
菊千代:永瀬正敏 勘兵衛:JJサニー千葉 久蔵:吹越満 七郎次:六平直政 勝四郎:魔裟斗 五郎兵衛:田口トモロヲ 平八:田中要次 志乃:麻生久美子 |
主要スタッフ
監督:中野裕之 撮影:上田正治 美術監督:磯見俊裕 衣装:ワダエミ |
七人の侍のワインスタイン・カンパニーによるリメイク
アメリカのワインスタイン・カンパニーによるリメイクが予定されている。製作総指揮は同社の創設者であるハーヴェイ・ワインスタインとボブ・ワインスタインで、脚色はジョン・フスコ。
映画の舞台は現代のタイで、カーン・ラオという将軍の略奪行為を受けた村から、1人の村娘タナシーがバンコクへ赴き、傭兵集めをするところから始まるという物語。勘兵衛はチャーリーという名の白人男性に変更されるなど、7人の傭兵はそれぞれ国籍が異なるという設定。タナシーはチャン・ツィイーが演じる。
七人の侍の参考文献
都築政昭 黒澤明と 七人の侍 - “映画の中の映画”誕生ドキュメント 朝日ソノラマ ISBN 4257035765
黒澤明、宮崎駿 何が映画か - 「七人の侍」と「まあだだよ」をめぐって 徳間書店 ISBN 4195552729
原作:園村 昌弘、漫画:中村真理子 クロサワ/炎の映画監督・黒澤明伝 小学館 ISBN 4091793223
橋本忍 複眼の映像 私と黒沢明 文藝春秋 ISBN 4163675008
村井淳志 脚本家・橋本忍の世界 集英社新書 ISBN 4087203050
◇出典: フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)『七人の侍』より取得日:2009-02-10
七人の侍の関連サイト
- 七人の侍 - Wikipedia
出番は非常に少ないが、オープニングの出演者クレジットでは、津島恵子と共に2番手に表記されている(七人の侍役キャストでは、志村・三船が1番手、加東・千秋・宮口 ... その打ち合わせで本木がつぶやいた一言が『七人の侍』のヒントが生まれた瞬間であった。 - 七人の侍
ファンサイト。 - 七人の侍
村を守るためには最低七人の侍が必要だと考え、村人と侍探しを始める。 - Yahoo!映画 - 七人の侍
映画情報が満載のYahoo!映画。 - CRパチンコ七人の侍【攻略】
パチンコ七人の侍のボーダーラインと釘の見方や攻略。 - CR七人の侍SF-T【P-WORLD】
- 七人の侍 - goo 映画
七人の侍の作品情報:「生きる」に次ぐ黒澤明監督作品。 - 「七人の侍」と「荒野の七人」どちらが好みですか?
「荒野の七人」はユル・ブリンナーが「七人の侍」を見て、こういった映画に出演したいと発言したところから、リメイクが進んだという話を聞いたことがあります。 - 「七人の侍」 - Yahoo!知恵袋
「七人の侍」を、ビデオに収録しておいて、一度も見ることなく放映される度に 観ています。 - 黒澤明 よみがえる巨匠の現場 第二弾「七人の侍編」
「MAKING OF KUROSAWA FILM 黒澤明 よみがえる巨匠の現場」は、名作の生まれる現場を再現するはじめての食玩です。





















