久石譲

久石 譲(ひさいし じょう、Joe Hisaishi、本名:藤澤 守、1950年12月6日 - )は、日本の作曲家・編曲家・ピアニスト・歌手

久石譲の概要

長野県出身。国立音楽大学作曲科卒。

久石譲」の名前は、クインシー・ジョーンズに由来する。在学中に、音楽家として活動する以上、それなりの名前が必要ということで、友人と話し合った結果、好きだったクインシー・ジョーンズから名付けることとした([クインシー]→久石、[ジョーンズ]→譲)。

娘に歌手の麻衣がいる。

映画音楽を中心に手掛ける。特に宮崎駿監督作品においては、 風の谷のナウシカ 以来、 崖の上のポニョ に至る24年間全ての長編アニメ映画の音楽を手掛け、欠かせないものになっている。また北野武監督作品においても、1990年の あの夏、いちばん静かな海。 から2002年の Dolls に至る7作品の音楽を手がけている。

久石譲の創作活動

5歳の時にヴァイオリンを習い始める。幼少から、高校教師であった父に連れられて沢山の映画を見ていた。その事が現在の仕事に強く影響を与えていると後に語っている。

作曲家としてテレビ音楽に初めてクレジットされたのは、テレビアニメ「はじめ人間ギャートルズ」。当時は本名である藤澤守名義

元々の音楽スタイルミニマル・ミュージックと呼ばれる、音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽であった。高校時代からテリー・ライリースティーブ・ライヒ等の世界的なミニマル・ミュージックの作曲家の楽譜の分析を始める。1981年、全曲作曲とプロデュースを手がけ、ミニマルを基本としたアルバム「MKWAJU」(ムクワジュ・アンサンブル名義)がBetter Daysレーベルよりリリース。翌年1982年に自身の事務所となるワンダーシティーが設立され、本格的なソロアーティストとしての活動を開始。同年にリリースされたファーストアルバム「INFORMATION」と1984年にリリースされたセカンドアルバム「α-BET-CITY」がニューヨークでヒットした。

1984年、宮崎駿監督による劇場長編アニメーション 風の谷のナウシカ の音楽を担当。この作品の音楽は当初、細野晴臣が手掛ける予定だったが、出来上がった主題歌が映画のイメージと合わないという理由で宮崎駿高畑勲が採用を取りやめ、「イメージアルバム」を手掛けた久石が代打として本編にも起用された。それまで有名ではなかった久石が、このことによって一躍脚光を浴びることになる。この際の経緯は高畑勲著「映画を作りながら考えた事?」に詳しい。また、2006年のあるラジオの対談で細野本人が当時のいきさつを坂本龍一相手に語っている。

ナウシカ 以後、多くの映画に楽曲提供を行っている。宮崎駿監督作品が一番多く、次いで北野武監督作品、他に大林宣彦、澤井信一郎監督作品などにも携わっており、その集大成として「WORKS・I」(1997年)を発表した。

1992年より3年連続で日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞、1998年には1997年年度芸術選奨<大衆芸能>新人賞を受賞した。長野パラリンピック冬季競技大会」では総合演出を手がけ、テーマソングも作曲した。

2001年、宮崎駿監督作 千と千尋の神隠し や北野武監督作 BROTHER フランス映画 Le Petit Poucet などの音楽の作曲を務めるほか、自身の初監督となる映画 Quartet を発表した。

2004年、 ハウルの動く城 の音楽の作曲を担当するほか、第57回カンヌ国際映画祭において、日本の作曲家としては初となるオープニング・セレモニーの作曲と指揮を担当、注目を集めた。

2005年、 ハウルの動く城 でロサンゼルス映画批評家協会賞音楽賞を受賞。また、佐藤純彌監督作 男たちの大和/YAMATO の音楽の作曲を担当した。

2007年、前年度(2006年度)の著作物使用料の分配額が最も多かった作品として「ハウルの動く城BGM」がJASRAC賞の金賞を受賞。1999年の「もののけ姫BGM」(銅賞)、2003年の「千と千尋の神隠しBGM」(金賞)に続く3度目の受賞であり、BGM音楽で2度目の金賞受賞史上初

2008年、 崖の上のポニョ の音楽を担当。また、前年に担当した韓国ドラマ 太王四神記 の音楽で2008年2月アメリカ国際映画音楽批評家協会賞テレビ部門ベスト・オリジナル・スコア賞を受賞し、6月スペインUBEDA FILM FESTIVAL音楽賞Goldspirit Awardsテレビ部門ノミネートされた。中国映画 姨媽的后現代生活(おばさんのポストモダン生活) の音楽で第27回香港電影金像奨香港アカデミー賞)最優秀音楽賞(最佳原創電影音樂)を受賞した。

ピアノだけでなく自らボーカルとなり、シングル(1988年12月21日発売の「冬の旅人」など)・アルバムも発表している。また、広島県の私立如水館高等学校の校歌「水のように」の作曲も手掛けている。

久石譲の演奏活動

演奏活動も毎年行っており、ピアノアンサンブルオーケストラなど様々なスタイルで活動している。2003年にはピアノチェロ9本という異色のコンサートを行い注目を集めた。このツアー東京公演を収録したDVDがユニバーサルミュージックよりリリースされている(久石譲の初のライブDVDリリースである)。

2004年、新日本フィルハーモニー交響楽団が新たに結成した新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ音楽監督に就任。自身の楽曲だけではなく、「007のテーマ」、「ミッション・インポッシブルテーマ」、「スター・ウォーズ」といった有名な映画音楽からラヴェルの「ボレロ」のようなクラシック曲など、ジャンルにとらわれないスタイルコンサートを行っている。

コンサートでは主にピアノを担当するが、2000年の「地下鉄サリン事件被害者支援コンサート」では指揮者の金洪才に代わり数曲の指揮を担当し、指揮者としてデビュー。2001年のコンサートツアーSUPER ORCHESTRA NIGHT 2001」では同様に楽曲「Student Quartet」の指揮を担当している。

2003年の「新日本フィル・ペンションファンドコンサート」や「Symphonic Special 2003」では指揮を担当する楽曲数も増え、指揮者としての姿が目立ってきた。そして2004年の新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラツアーでは音楽監督として全曲を指揮。なお、ステージにはピアノも設置され、機会は少なかったもののピアノ演奏と指揮を同時にこなす「弾き振り」の姿も見られた。本人曰く「ピアノはあまり得意ではない」。

このコンサート以来、指揮は久石のみで行っている。ソロパートなど、弾き振りが可能な部分は指揮台前に置かれたピアノで久石が、不可能な部分はステージ脇に設置されたピアノを楽団員が演奏)

また、2005年のコンサートツアーSymphonic Special 2005」ではステージに大スクリーンを設置し、バスター・キートンの無声映画「The General」(邦題「キートン大列車強盗」)の映像に合わせてオーケストラを指揮するといった試みにも挑戦。元々は2004年の第57回カンヌ国際映画祭イベントで久石が行ったものであるが、日本でも成功を収めた。

2008年8月には宮崎駿監督作品のみの音楽を集めたコンサート久石譲in武道館?宮崎アニメと共に歩んだ25年間?」を開催。 6管編成オーケストラ、一般公募を含む合唱団ソリスト平原綾香藤岡藤巻と大橋のぞみ、麻衣、林正子)、他、計1100人を越えるメンバーと共演。 コンサートは4日、5日で計三公演行われた。(補足:当初は4日,5日の計2公演を予定。しかしチケットが初日完売したため5日夜に追加公演が用意された。)


久石譲の主なコンサート

2000年:音楽、生命、そして希望 ? 地下鉄サリン事件被害者支援チャリティーコンサートオーケストラ

2000年:PIANO STORIES 2000 Pf Solo & Quintetピアノアンサンブル

2001年:SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001

2002年:Symphonic Special 2002 - 子供たちとかつて子供であった人たちへ(ゲスト:石井竜也(朗読・東京公演のみ))

2003年:Piano Stories 2003 - a Wish to the Moonピアノチェロ9本)

2003年:新日本フィルハーモニー交響楽団ペンションファンドコンサート

2003年:Symphonic Special 2003 - 子供たちとかつて子供であった人たちへ

2004年:新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ - WORLD DREAMSゲストティム・モリソン(Tp))

2005年:新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ - Symphonic Special 2005

2005年:Freedom ?PIANO STORIES 2004(ピアノ弦楽アンサンブルゲスト:Angele Dubeau and La Pieta

2005年:新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ - 12月の恋人たち(ゲストレディ・キム(Vo))

2006年:新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ - 真夏の夜の悪夢~サイコホラーナイト

2006年:PIANO STORIES 2006 Asian X.T.C (ゲストバラネクス・カルテット他)

2006年:Asian Orchestra Tour(台北、香港、北京、上海)

2006年:ザ・シンフォニーホール・ジルベスターコンサート2006

2007年:Asia Orchestra Tour Final Concert

2007年:新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ - There is the Timeゲスト林正子(ソプラノ))

2008年:「崖の上のポニョ公開記念 久石譲in武道館 ?宮崎アニメと共に歩んだ25年間?

久石譲の作品(サウンドトラック以外)

MKWAJU(1981年8月21日)

INFORMATION(1982年10月25日)

α-BET-CITY(1985年6月25日)

CURVED MUSIC(1986年9月25日)

Piano Stories(1988年7月21日)

Illusion(1988年12月21日)

PRETENDER(1989年9月21日)

I am(1991年2月22日)

My Lost City(1992年2月12日)

Symphonic Best Selection(1992年9月9日)

B+1(1992年10月21日)

地上の楽園(1994年7月27日)

MELODY Blvd.(1995年1月25日)

銀河鉄道の夜(1996年7月20日)

Piano Stories II(1996年10月25日)

WORKS I(1997年10月15日)

NOSTALGIA PIANO STORIES III(1998年10月14日)

HOPE(1998年2月25日)

WORKS II(1999年9月22日)

Shoot The Violist -ヴィオリストを撃て-(2000年5月17日)

joe hisaishi meets kitano films(2001年6月21日)

ENCORE(2002年3月6日)

SUPER ORCHESTRA NIGHT 2001(2002年7月26日)

風の盆(2002年11月23日)

CURVED MUSIC II(2003年1月29日)

ETUDE -a Wish to the Moon-(2003年3月12日)

空想美術館(2003年10月22日)

PRIVATE(2004年1月21日)

WORLD DREAMS(2004年6月16日)

FREEDOM PIANO STORIES 4(2005年1月26日)

WORKS III(2005年7月27日)

パリのアメリカ人(2005年11月30日)

THE BEST COLLECTION(2006年6月7日)

ASIAN X.T.C.(2006年10月4日)

真夏の夜の悪夢(2006年12月20日)

W.D.O.BEST(2007年6月20日)

Piano Stories Best '88-'08(2008年4月16日)

久石譲の音楽を手がけた映画

テクノポリス21C(1982年)

オズの魔法使い 東宝アニメ映画(1982年)

風の谷のナウシカ(1984年)

Wの悲劇(1984年)

早春物語(1985年)

春の鐘(1985年)

グリーン・レクイエム(1985年)

天空の城ラピュタ(1986年)

アリオン(1986年)

熱海殺人事件(1986年)

めぞん一刻(1986年、実写版

恋人たちの時刻(1986年)

漂流教室(1987年)

この愛の物語(1987年)

ドン松五郎大冒険(1987年)

となりのトトロ(1988年)

極道渡世の素敵な面々(1988年)

魔女の宅急便(1989年)

ヴイナス戦記(1989年)

釣りバカ日誌2(1989年)

カンバック(1990年)

ペエスケ/ガタピシ物語(1990年)

タスマニア物語(1990年)

あの夏、いちばん静かな海。(1991年)

仔鹿物語(1991年)

ふたり(1991年)

福沢諭吉(1991年)

青春デンデケデケデケ(1992年)

紅の豚(1992年)

はるか、ノスタルジィ(1992年)

ソナチネ(1993年)

水の旅人 侍KIDS(1993年)

女ざかり(1994年)

みんな〜やってるか!(1995年)

キッズ・リターン(1996年)

もののけ姫(1997年)

パラサイト・イヴ(1997年)

HANA-BI(1998年)

時雨の記(1998年)

菊次郎の夏(1999年)

川の流れのように(2000年)

はつ恋(2000年)

千と千尋の神隠し(2001年)

BROTHER(2001年)

Quartet(2001年)

リトル・トム(2001年、仏)

Dolls(2002年)

Castle in the sky(2003年)( 天空の城ラピュタ の音楽を外国向けの映画のためにアレンジしたもの)

壬生義士伝(2003年)

ハウルの動く城(2004年)

キートン大列車追跡The General)(2004年)

男たちの大和/YAMATO(2005年)

トンマッコルへようこそ(2005年、韓国)

西遊記リローデッド(2005年、香港)

おばさんのポストモダン生活(2006年、中国)

マリと子犬の物語(2007年)

日はまた昇る(2007年、中国)

崖の上のポニョ(2008年)

おくりびと(2008年)

私は貝になりたい(2008年)

久石譲の音楽を手がけたテレビ番組

東海テレビ放送昼ドラマ 「華の別れ」(主題歌「冬の旅人」を自ら歌っている)

金曜ロードショー (cinema nostalgia)

大人は判ってくれない

NHKスペシャル 驚異小宇宙・人体

NHKスペシャル 驚異小宇宙・人体II 脳と心

NHKスペシャル 驚異小宇宙・人体III 遺伝子

連続テレビ小説 ぴあの

NHK「風の盆から」(平成14年度文化庁芸術祭参加作品)

めざましテレビ/めざましどようび(テレビスタジオBGM

NHKBSアートエンターテインメント 迷宮美術館

TBSテレビ50年 戦後60年特別企画「ヒロシマ」(平原綾香とともにテーマ曲「いのちの名前」を制作。これは、 千と千尋の神隠し のBGM「あの夏へ」に歌詞を付けて編曲したもの。作詞は覚和歌子。2001年にリリースされた映画 千と千尋の神隠し の主題歌CD「いつも何度でも」に木村弓ボーカルで収録されていたが、この特別番組の為に久石のピアノ平原綾香の歌声でカバーされた。)

MBS 美の京都遺産 (Legend)

NHK シリーズ世界遺産100(世界遺産100のテーマ

韓国ドラマ太王四神記」(韓国では07年9月に放送開始。日本では07年12月にNHK・BShiにて、08年4月にNHK・総合にて順次放送開始。)

西遊記(中国中央電視台制作 日本語放送時テーマ曲 「The Wind Forest」(ピアノ曲))

TBSビジョン・BS-i 大アフリカ (2000年制作のドキュメンタリー(全5回)、第4回の「王国」では久石自ら西アフリカを訪ねている。)

久石譲の音楽を手がけたアニメ

ろぼっ子ビートン

はじめ人間ギャートルズ

愛してナイト

銀河疾風サスライガー

さすがの猿飛

BIRTH

機甲創世記モスピーダ

吉祥天女

炎のアルペンローゼ

リングにかけろ

王家の紋章

まんが日本昔ばなしエンディング“にんげんっていいな”(編曲)

ふたり鷹

久石譲の音楽が使われたCM

SYNTAX ERROR」 ? カネボウ化粧品 XAUAX

MEBIUS LOVE」 ? SCOTEHビデオカセットテープ

「Angel Springs」「Nostalgia」 ? サントリー 山崎

「Ballet au lait」 ? 全国牛乳普及協会

「Silence」 ? ダンロップ VEURO (久石本人もCMに登場した)

セラミック・ビート」 〜 日産・フェアレディZ

「a Wish to the Moon」 ? 麒麟麦酒 キリン一番搾り生ビール

Friends」 ? トヨタ・クラウンマジェスタ

Ikaros」 ? 東ハト キャラメルコーン

Spring」 ? ベネッセコーポレーション 進研ゼミ

Summer」「Asian Dream Song」 ? トヨタ・NCVカローラシリーズ

「Oriental Wind」 ? サントリー 京都 福寿園 伊右衛門

「お母さんの写真」 ? ハウス食品

Venuses」 ? カネボウ いち髪

Woman ?Next Stage?」 ? レリアン

「I will be?ときめきSKYLINEテーマ?」(ボーカル:麻衣)? 日産・スカイライン 幕開け・イチロー篇」、「幕開け・渡辺謙篇

久石譲の音楽を手がけたゲームソフト

ZOIDS中央大陸の戦い(1987年/FC)

天外魔境II 卍MARU(1992年/PCE 9曲のみ)

天外魔境II MANJIMARU(2003年/PS2・GC 9曲のみ)

ニノ国(2009年/DS)

久石譲の提供楽曲

田中真弓

忍豚レゲエ(1983年)

たこ八郎

たこでーす(1984年)

立花理佐

サヨナラを言わせないで東宝東和映画「ドン松五郎大冒険」主題歌)(1987年) クレヨン'S HILLへつれてって(1987年) エリ子とジュニアテーマ 演奏物) 「ドン松五郎大冒険」より(1987年) 出発(たびだち)のテーマ 演奏物) 「ドン松五郎大冒険」より(1987年)

中山美穂

あなたになら…(1993年)

東方神起

千年恋歌(2008年)

パナソニックグループソング

この夢が未来パナソニックグループ社歌(2008年)

AI

おくりびと(映画「おくりびと」イメージソング(2008年)

久石譲の著書

I am ? 遥かなる音楽の道へ (株式会社メディアファクトリー,1992)ISBN 4889912649

パラダイス・ロスト 株式会社パロル舎,1996)ISBN 4-89419-115-6

感動をつくれますか? (角川書店,2006/8/10)ISBN 4-04-710061-7

久石譲35mm日記 (宝島社,2007/7/23)ISBN 978-4-7966-5713-6

その他

月刊宝島にてコラム 35mmダイヤリーズ を連載していた。(07年夏に終了)

◇出典: フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)『久石譲』より
取得日:2008-12-08

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