同人音楽

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同人音楽(どうじんおんがく)とは、同人活動の表現方法に音楽を選んだ者、その活動、行為などの総称。

同人音楽の概要

音楽CDなどの形で自主制作物を作成し、主にコミックマーケットなどの同人誌即売会や同人ショップなどで作品を公開、配布、頒布するスタイルが一般的。

制作する楽曲は以下の三分類に大きく分けられる。

アレンジ楽曲 ゲーム等既存の作品の音楽に独自の編曲を施して発表する手法。編曲されただけの作品自体は正確には二次創作物(二次的著作物)であるので、編曲された作品には原曲の著作者や権利者の権利がすべて発生する。著作権を守って編曲を行うためには、原作者にアレンジの許諾を得ること、もしくは予め原作者が定めた二次創作物創作ガイドラインの範囲でのアレンジ頒布活動を行うことが要求される。営利目的での楽曲や演奏映像の頒布、演奏、再生、配信、に際しては著作者、権利者との間に発生する金銭面の問題も懸念事項の一つである。特に最近では編曲のみで過剰な営利を取得、他者著作物の事実上の私物化&商業展開等公序良俗に反するとしてしばしば非難の対象となる。またただの耳コピー品を原曲重視アレンジと称して発表する等、創造性や独自性の欠片もない楽曲が存在するのも懸念材料である。

オリジナル楽曲

既存の作品をモチーフにその作品の二次創作物として発表されるオリジナル楽曲 イメージ作品)

アレンジ楽曲で挙げたように、同人音楽で扱われる楽曲はゲーム等に基づいて作成されることが多い。それと同時に、ゲーム・漫画等に強く影響を受けた者がオリジナル楽曲を作成するといった機会も増え、多様なジャンルの音楽を創作する活動となっている。

また、同じ同人ソフトの分野として同人ゲームと親和性が高く、同人ゲームへの楽曲提供オリジナルサウンドトラックの製作協力活動も多く行われている。

近年では完全なオリジナル楽曲(完全なものだけではなく、上記のイメージ作品に該当するものもある)をメインとして、ハードコアテクノプロデューサーやDJが活動しており、海外を中心に Jコア というムーブメントとなって注目を集めている。

また音源自体でなく楽譜を印刷し、即売会で頒布するサークルもみられるようになった。

同人音楽のインディーズ音楽との相違

近年、同人音楽活動を経てメジャーデビューに至る流れが見られるようになった。

また、インディーズ音楽での活動を軸にしているアーティストバンドが同人音楽活動に参入し、宣伝手法の一つとして同人音楽活動を利用するケース、CDの販路の一つとして同人誌即売会や同人誌委託ショップを利用するケースも見られるようになった。

インディーズ音楽と同人音楽活動とは内容がかぶる点、混同される点もあるが、同人音楽は同人活動であるので、必ずしも利益やメジャーデビューを目的とした活動ではないという点で相違があるとされる。またそれ以外にも、作品の入手先や仲間との交流関係などから逆説的に分類する見方も存在する。そのため、同人音楽出身のアーティストについては、その同人活動が「インディーズ作品」として紹介されることに抵抗を示すファンも少なくない。

同人音楽の同人音楽の発展とスタイル

昨今の同人音楽ではロックポップスなどジャンル多様化してきたものの、テクノトランスと云った電子音楽が多数を占める。これはコンピュータの発展とともに楽曲制作が身近になったことが影響している。それは1988年にローランドから発売されたミュージくんに端を発し、ローランドMT-32やSC-55等を用いた商用楽曲の耳コピーデータや自作曲データパソコン通信でやり取りする等、やがてプロでなくとも楽曲を制作できる土壌が広まっていき、インターネットの出現と急速な発展により、その拡大が加速した。

コンピュータの性能向上及び大衆化に伴い、シンセサイザーソフトウェア化されるなど、気軽にコンピュータで楽曲制作することが可能になったものの、人間のニュアンスデータ上で再現し機械に演奏させるのは、未だに多かれ少なかれ楽器特性の知識や経験が必要である。そのため非人間的・機械的なフレーズでも違和感のないテクノトランス等の電子音楽が浸透することとなった。また当時のビデオゲームBGMに多大な影響を受けたことも電子音楽的スタイルが浸透した理由の一つである。

この傾向は黎明期から現在の成熟期に於けるまでほぼ変わっていないが、今ではレコーディングの敷居が低くなり音源・シンセサイザー高機能化及多様化したことで、様々なジャンルの楽曲が制作されてきており、一部にはプロとして通用するレベルの制作者が出現している。

しかし、同人音楽に限らずDTM全体に於いても重複していえることであるが、前述のように音楽経験がなくても気軽に作曲できるようになったことで、基礎理論部分に於いてすら破綻していたり、個々の音楽ジャンルの性質を誤認した楽曲が多く作られている面は否定できない。加えてシーケンサなどのDTMソフトではコピーアンドペーストが容易であるため一定のフレーズ冗長化する事例が多く見られ、コピーアンドペースト自体ループも安易に2の倍数にしてしまうことが多い。しかし、この傾向を「個性」とみなして属性化させる作家も少なくないために、一概にこれを弱点と切って捨てることは難しい。

同人音楽の自主制作音楽の同人音楽化

前述したコンピュータ音楽人口の増加、そしてCDプレスに必要な費用が低廉化されたことなどが合わさって、自主制作楽曲を形にすることが広まった。古くは"人生"(電気グルーヴの前身)に代表されるカセットテープでの自主発表もあったが、大きく広まったのはCDプレス大衆化によるものである。

その性格上、既に大きなコミュニティを形成していた同人誌との共通点が多く、同人誌即売会に自主制作音楽が並べられるようになったのはごく自然な流れである。同人誌即売会の開催が回を重ねるにつれ自主制作音楽出展の規模が大きくなるとともに、同人音楽という言葉が広く使われるようになった。現在では同人音楽(同人ソフトも含む)は同人誌とともに同人コミュニティにおける1ジャンルにまで巨大化コミックマーケットなど大型オールジャンル即売会の一角を成し、また同人音楽専門の即売会も開催されるようになった。

ただし同人誌よりも歴史が浅い為、同人誌が作り手と読み手の交流が活発に行なわれるなど双方向性が強いのに対して、同人音楽は作り手から聴き手への一方通行性が強い。その弊害として、「同人は営利の場ではなく自己発表作品を頒布する場であり、全員が即売会を構成する参加者である」という従来の同人の概念が希薄で、サークル参加者の"販売"意識及び一般参加者の客意識が強いという点が指摘されている。

同人音楽の主なイベント

同人音楽を頒布する為の主なイベントは以下の通り。

コミックマーケット

M3

サンシャインクリエイション

同人音楽の関連

DTM

音系同人

同人ソフト

ネット声優

ボイスドラマ

CD-R盤/DVD-R盤

同人音楽の参考文献

同人音楽を聴こう! 三才ブックス、2007年。ISBN 978-4861991004。

◇出典: フリー百科事典ウィキペディア(Wikipedia)『同人音楽』より
取得日:2008-08-17

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