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図書館戦争 シリーズ(としょかんせんそうシリーズ)は、有川浩の小説である。イラストは徒花スクモ。シリーズは 図書館戦争 (2006)、 図書館内乱 (2006)、 図書館危機 (2007)、 図書館革命 (2007)の全4巻で構成される。ここでは、外伝小説をはじめとする派生作品(コミカライズ版、アニメ版)ついても扱う。
架空の法律が社会に重大な影響を与えていることから、パラレルワールドやディストピアの世界を描いたSF小説にも分類されるが、主人公の恋愛模様を描いた恋愛小説の要素も多分に含まれている。
図書館戦争の概要
物語の舞台は「公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まるため」の検閲が、法律によって認められ、検閲に際しては武力行使さえ許される近未来の日本。検閲から本を守るための組織「図書隊」の奮闘と隊員である主人公の恋愛の行方を描く。
本編シリーズ全4巻と外伝 別冊 図書館戦争 シリーズ全2巻が発表されている。小説第1巻は「 本の雑誌 が選ぶ2006年上半期エンターテイメント」で第1位、2007年 本屋大賞 第5位に入賞。図書館戦争シリーズとしては2008年に第39回星雲賞日本長編作品部門を受賞。2008年6月現在、シリーズ累計で110万部を突破している。
漫画雑誌2誌でコミカライズ版も発表され、LaLaでは2007年11月号から弓きいろによって、月刊コミック電撃大王では2008年1月号からふる鳥弥生によって連載が開始された。2008年4月からはPRODUCTION I.G制作によるテレビアニメが深夜枠で放送された。同月からは、アニメ版のキャストが出演するWEBラジオの配信も開始された。
図書館戦争の製作背景
本作品の執筆は、2004年11月頃「図書館の自由に関する宣言」を見かけたことがきっかけとなった。有川浩の夫が図書館に掲示してある宣言を紹介したのだという 。興味を持った有川は、出版担当に次回作のテーマとして本作品の提案をした。
図書館の自由に関する宣言は作中でも積極的に引用されているが、作中の宣言文は実在する宣言文の主文を少し改変したものが使われている。この宣言文の引用は小説発表後に論議を呼んだ。
有川にとって本シリーズは、初めて企画構想段階からシリーズ化を構想していた作品であるが、第4作 図書館革命 のあとがきによると、 図書館戦争 シリーズは当初3冊で完結する構想だった。出版社サイドからの要請で全4作となり、アニメ制作やコミカライズといったメディアミックス展開や外伝小説( 別冊 図書館戦争 シリーズ)、コラボレーション作品( レインツリーの国 )へと発展した。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
図書館戦争のあらすじ
時は2019年、公序良俗を乱し人権侵害の表現を取り締まる「メディア良化法」(実質上の検閲の合法化)が施行された世界。強権的かつ超法規的な「メディア良化委員会」とその実行組織「良化特務機関」の言論弾圧に唯一対抗できる存在、それが図書館だった。かくして図書館は武装し、良化機関との永きに渡る抗争に突入することになる。図書館の自由を守るために。
図書館戦争の作中設定
設定に関する説明は、特に断りのない限り、原作小説の設定あるいは派生作品(外伝小説・コミカライズ版・アニメ版)に共通するものである。
図書館戦争の図書隊
図書館が「図書館法」を根拠に良化特務機関に対抗するため設立した独自の防衛組織。シンボルマークはカミツレ(カモミール)の花と本を組み合わせたもの(カミツレは後述の「日野の悪夢」において命を落とした稲峰和市夫人が好んだ花で、花言葉は「苦難の中の力」)。全国10地区に図書隊基地を設置している。国家機関である良化機関に対抗するため広域地方行政機関としての性質を持ち、独自の人事、予算管理を行う。これは「中小都市における公共図書館の運営」(通称「中小レポート」)により国立国会図書館以外の全図書館が地方自治体に属し、中央組織が存在しないためだが、そのために資金面の課題も存在する。
発足当初は拳銃を装備した警備員による自衛警備隊程度の規模だったが「日野の悪夢」を最たる例とする良化機関の検閲での示威行為のエスカレートや良化法賛同団体によるテロなどに伴い、短機関銃・自動小銃・狙撃銃などが配備され図書隊の防衛力も強化されて抗争は激化している。図書隊としては専守防衛が基本ではあるが実戦経験においては警察はおろか自衛隊をもしのぐとさえ言われる。また両者ともに超法規的解釈により、戦闘でも第三者の生存権、財産権を侵さない限り、たとえ双方に死傷者が出たとしても司法が介入することはない(実際、劇中において双方に死傷者が出ている。このため、「今では図書館員は警察官や自衛隊員よりも危険な仕事」という主旨の記述が原作小説にある)。
図書館戦争の図書隊の組織構成
業務部 通常の図書館業務専門の部署。図書館員が所属する。 防衛部 防衛業務を担当する部署。防衛員が所属する。 防衛員の通常装備は特殊警棒、手錠、拳銃(SIG P220)である。図書館・関連施設の警備や蔵書の破損、盗難などに対する警戒業務、検閲抗争や良化法賛同団体によるテロの際の戦闘を主な任務としている。 図書特殊部隊(ライブラリー・タスクフォース) 主に防衛員から選抜される精鋭部隊。関東図書隊では総勢50名強。通常図書館業務から大規模制圧戦まで様々な任務を行う。主な個人装備は64式7.62mm小銃、89式5.56mm小銃、M24対人狙撃銃、9mm機関拳銃、SIG P220である(弾は弱装弾を使用)。その他ヘリコプターのUH-60JAや化学兵器によるテロを想定した防護服なども装備している。 その他、任務の内容によっては無線機やファーストエイドキットを携帯したり、防弾仕様の大盾を使用したりすることもある。 なお、戦闘時には通常の防衛員、図書特殊部隊員ともに短機関銃または自動小銃を持ち、オリーブドラブ色の戦闘服を着てヘルメットとボディアーマー、エルボーパッドとニーパッドを着用するスタイルが一般的である。 後方支援部 蔵書や戦闘装備の調達整備、その他物流一般を担当する部署。この部署は管理職以外は一般の商社にアウトソーシングする。アウトソーシング人員の階級は支援部内に限定される 総務部 図書隊人事などを管轄する。 図書大学校 図書隊制度発足と同時に開校された図書隊附属教育機関(大学ではなく大学校なのもこのため)。優秀な図書隊員を早期育成する目的で開校された。学生は在学中から準図書隊員としてOJTを受け、成績により卒業後直ちに三等図書正または図書士長に任命されることとなっていた(正化31年現在では大卒者は一等図書士、高卒者は二等図書士が初任階級である)。開校後10年で閉校。ちなみに堂上、小牧の両名は最後の卒業生に含まれる(二人とも卒業と同時に三等図書正に任官)。また、閉校理由については「目標人員数が確保できたため」とされているが、実際の閉校理由については噂が多々ある。 この他に実験構想中の諜報機関として情報部が存在する。また、原作小説に名称のみ登場する部署として法務部と施設整備部がある。図書館戦争の問題点
原則派と行政派の対立 図書隊内での派閥対立とも言えるのが原則派と行政派の対立である。図書隊員は多くが図書館の原則と独立性を重視する原則派と、図書館を行政のコントロール下に置くべきとする行政派に別れる。もちろん各派内にも主張の違いはあるものの、概ね両派は折り合いが悪い。 組織体制 図書館各館が独立運営だった法施行前の体制を反映し、図書基地司令と図書館長は同位の特等図書監である。そのため基地司令は有事の際しか区域内の図書館の管轄権限を有しておらず、館長にも異議の提案権が認められている。 第3の派閥 原則派・行政派とも違う第3の派閥といえるのが 未来企画 という団体である。彼らは手塚慧の下、図書隊を中央集権型の国家公務組織へ格上げをするべきだと主張する図書館組織内の研究会であり、自らを中立派と呼称している。国家公務組織への格上げ、特に文部科学省の機関になることにより、法務省機関である良化委員会と検閲その物の正当性を争える、と彼らは考えている。しかし、これらの行動には検閲対抗権(図書隊の主要な権限)を大きく譲らねばならず、実現したところで検閲を根絶するには数十年単位の時間がかかるため、国民にはその間、検閲を強いねばならない。図書館戦争の図書隊の階級呼称および階級章のデザイン
特等図書監 図書基地司令、大規模な図書館の館長などの職務をつとめる。 徽章は大きな1つのカミツレ(カモミール)の花。 一等図書監 徽章は二重の閉じた本の上に3つのカミツレの花。 二等図書監 準図書基地準司令、図書館長代理などの職務をつとめる。 徽章は二重の閉じた本の上に2つのカミツレの花。 三等図書監 隊長などの職務をつとめる。 徽章は二重の閉じた本の上に1つのカミツレの花。 一等図書正 徽章は閉じた本の上に3つのカミツレの花。 二等図書正 班長や班長の補佐の職務をつとめる。 徽章は閉じた本の上に2つのカミツレの花。 三等図書正 徽章は閉じた本の上に1つのカミツレの花。 図書士長 徽章は三重のV字に開いた本。 一等図書士 徽章は二重のV字に開いた本。 二等図書士 徽章は一重のV字に開いた本。 三等図書士 徽章は閉じた本が1つだけ。昇進は三等図書正までは試験と考課、以降は考課のみ。
図書正以上は警察の階級である「警視正」「警視監」を、図書士長以下は自衛隊の階級である「○士長」「一等○士」「二等○士」「三等○士」(○内には、陸海空がそれぞれ入る)を模していると思われる。ただ、自衛隊で言うところの曹クラス(下士官)が存在せず、また、キャリア制度が明確には見当たらず(大卒と高卒でも一階級の違いだけである)、明確なピラミッド体系の組織になっているかは疑問である。
(ただし、 別冊 図書館戦争? においては図書士長以下の階級の者を総称して「下士官」と呼ぶシーンが存在している。 また、同書では図書特殊部隊の副隊長が図書大学校卒業者でないにもかかわらず採用時点で図書士長の階級を任ぜられた エピソードも書かれている。)
カミツレは「日野の悪夢」で落命した稲嶺和市夫人が好んだ花。花言葉は「苦難の中の力」。
図書館戦争の図書館法
メディア良化法に対抗するため既存の図書館法を改定、成立した通称「図書館の自由法」。既存の三章に 図書館の自由に関する宣言 の主要章題を付け加える形で法制化したもの。
図書館戦争のメディア良化法
元号が昭和から正化に変わる頃に制定された青少年に悪影響を与える有害情報や人権を侵害したり公序良俗を乱す表現を取り締まる法律。メディア規制三法をモチーフにしていると思われる。
図書館戦争のメディア良化委員会
メディア良化法に基づいて発足した法務省(アニメでは「司法省」)の下部組織。各都道府県に代執行機関となる良化特務機関を設置し、公序良俗を乱すあらゆるメディアを取り締まる権限を持つ。その内容は小売店に対しては入荷物の検閲、版元には流通差し止め命令、マスコミには放送禁止・訂正命令、インターネットではプロバイダーへの削除命令など多岐に渡り実質的な言論統制である。
図書館戦争の日野の悪夢
正化11年(1999年)2月7日、メディア良化委員会に同調する政治結社が東京の日野市立図書館を襲撃した事件。当時日野市立図書館長を務めていた稲嶺は右足を失う重傷を負い、稲嶺の妻を含め12人の死者を出し、図書館の蔵書も1冊を除き全損するなど未曽有の大惨事となった。被害が拡大した原因として警察の介入が大幅に遅れたことが挙げられ、このことから影で良化委員会が糸を引いていたのではないかとの噂が今なお絶えない。良化委員会は、このうわさを否定している。いずれにせよこれ以降図書隊は、稲峰を中心に本格的な防衛力を整え、良化機関との抗争は銃火器なども含めたより激しいものへとなっていった。
図書館戦争の関東図書基地
関東図書隊における中心基地。図書特殊部隊を擁するほか、新入図書隊員の訓練を行う。 また関東各県の準基地を統括する機能も持つ。
アニメ版では航空自衛隊入間基地がモチーフとなっている。
図書館戦争の武蔵野第一図書館
関東図書基地に隣接する基地付属図書館。公共図書館としては都内最大級の蔵書量、貸出数を誇る。
アニメ版では国立国会図書館(東京本館)がモチーフとなっている。
図書館戦争の元号 正化
作中では 昭和 に続く元号は 平成 ではなく 正化(せいか) となっている。従って原作およびアニメ開始時点では正化31年(2019年)である。尚、 正化 は元々、昭和の次の元号の候補に 平成 修文 と共に挙がっていたものである。
図書館戦争の登場人物
図書館戦争の主要人物
笠原 郁(かさはら いく) アニメ版の声 - 井上麻里奈 熱血バカ 。防衛部・図書特殊部隊所属。一等図書士(後に図書士長→三等図書正)。茨城県水戸市出身。高校生の時、良化機関員の検閲から救ってくれた図書隊員に憧れ、図書隊員を志す。親は、(特に母親)この仕事に反対なので防衛部に所属していることを言っていない。また、顔覚えの悪さから、手塚慧に指摘されるまで件の図書隊員(郁いわく 王子様 )が実は堂上篤であるということに気付かなかった。 生まれつき高い身体能力を持ち、更に中学から大学まで陸上部に所属していたため体力は抜群で足も速い。その反面、通常の図書館業務や知識面は最低水準。ただし現状認識や想像力は非凡さを見せる事があるので、物覚えは悪いが判断力は優れているといえる。また、突っ走ってしまう傾向はあるものの、定石を覆して行動し良い結果を導き出すところがある。憧れの防衛隊員の正体を知った後は、堂上と接する際の自分の態度に悩み始めるが、「今の堂上を見てやって」という小牧のアドバイスを受け入れ、やがて県展事件で堂上への気持ちをはっきりと自覚し柴崎にそれを告白する。最終的には原作小説のエピローグで堂上と結婚。寮を出て官舎に移る。 家族構成は、父、母、3人の兄。性格は真っ直ぐで泣き虫。身長170cm。 堂上 篤(どうじょう あつし) 声 - 前野智昭 怒れるチビ 。防衛部・図書特殊部隊所属。二等図書正(後に一等図書正)。郁、小牧、手塚を含めた堂上班班長を務める、郁の直属の上官。班内で一番身長が低く、郁との口論の際に何度か「チビ」と言われている(堂上は身長165cm、郁は身長170cm)。 図書特殊部隊隊員として、図書館業務・戦闘双方において優れた能力を発揮する。やや堅物なところがあり、常識や正論を重視する傾向がある。だが本質的には郁と同様「考える前に動く」という要素が多分にあるらしく、現在の性格は過去の経験や反省を踏まえた自制心の発露によるところが大きい。 性格・外見とも真面目で実直なため、外部の人間と接する必要がある場面では重宝されるが、真面目さが祟って部隊内ではいじられ役になることが多い(これは隊長および隊員の気質によるところも大きい)。 叱るとき褒めるときなどは主として頭に対して行うことがマイルールであるらしく、ゲンコツ、叩く、小突く、撫でる、手を置くなどのバリエーションがある。手が届き難いときには書類などを丸めて行う場合もある(対手塚など)。実は郁の「王子様」であり、郁の入隊時の面接ではすぐに彼女に気づいたものの、「誰だその完璧超人は」と言いたいほどの美化されっぷりに、机から顔をあげられなくなった。図書隊幹部及び上官たちは郁と堂上の過去の因縁を把握している。行きがかり上、入隊時から郁を意識せざるを得なかったが、当然ながら玄田に面白がられ、結果訓練期間及びその後も教官及び上官として郁の面倒を見ることになる。郁への気持ちには蓋をするつもりであったようだが、郁が心細がっている際に手を握るなどの行動を取ることもあり、手塚以外の周囲にはバレバレである。作家当麻蔵人の大ファンで、亡命事件では郁とともに当麻の護衛に当たったが、良化隊員の発砲により右大腿部を負傷し、病院へ搬送された。台風で長時間大量の雨に当たって発症した低体温、大量の失血の為に一時は生死の境を彷徨ったが回復。無事任務を完了した郁の告白を受け入れて、彼女と付き合い始める。最終的には原作小説のエピローグで笠原郁と結婚している。身長165cm。 家族構成は、父、母、妹。野放図な妹に辟易しているが、何だかんだといって仲は良いらしい。 小牧 幹久(こまき みきひさ) 声 - 石田彰 笑う正論 。防衛部・図書特殊部隊所属。二等図書正(後に一等図書正)。堂上の同期で堂上班の副班長を務める。笑い上戸。 公の場では常に正論を貫くが、自分に対しても容赦なく正論を向ける。実際には話の通じない石頭ではなく、むしろ相手の感情や思惑を正確に把握できる。正論を語る際も基本的には情状を斟酌して行う。 温和な人柄の持ち主で滅多に言動を荒げることはないが、時としてピリピリした態度を取ることはある。また毬江の身に危険が迫った時は珍しく取り乱した態度を取ることもある。「図書館革命」で堂上と郁の会話上からライトノベルを読むことも判明。身長175cm。 手塚 光(てづか ひかる) 声 - 鈴木達央 頑な少年 。防衛部・図書特殊部隊所属。一等図書士(後に図書士長→三等図書正)。郁とは同期。父親は図書館協会会長。堂上を尊敬している。 高所恐怖症の気があるが、狙撃班として高所からの狙撃に従事するなどは問題ない。むしろ「高いところ」というよりも、物理的または精神的に不安定な状態が苦手のようである。 家族の問題から、図書隊員および特殊部隊員として優秀な存在になることを目標としている。入隊当初はその思いのあまり、自分の尺度では優秀とは思えない郁が特殊部隊に配属されたことに不満を持っていたが、堂上の叱責と当の郁に自分の弱点(高所恐怖症)を指摘された際に、郁に自身の弱点を見抜かれていたこと、そしてそれを郁が手塚に悟らせていなかったことから、自分の価値観とは異なる視点から郁の長所を見るようになった。ただし以後も郁の図書隊員として足りない部分に関しては説教するので、時に郁から「プチ堂上」と呼ばれることがある。子供の扱いが苦手。几帳面で努力家、誠実で尊敬する堂上に言動が似つつある。超がつく程のブラコン。 柴崎とは、兄の手塚慧や「未来企画」に関する成り行きから秘密と情報を共有することになって以来、微妙な間柄となる。後に柴崎と結婚する。身長180cm。 家族構成は、父、母、兄。 柴崎 麻子(しばさき あさこ) 声 - 沢城みゆき 情報屋 。業務部・武蔵野第一図書館所属。一等図書士(後に図書士長→三等図書正)。郁の寮でのルームメイトで親友。郁、手塚とは同期。情報通であり、実験構想中の情報部候補生。 かなりの美人で、館員の中にもファンは多い。だが本人はあまり興味はない模様。外見とは裏腹に勝気で容赦のない性格。人前で泣く事を嫌がる。 「美人で頭がよくて容赦がない」という本質のため、本性を隠すことに慣れていなかった中学時代は学校で孤立していた。高校、大学と自己の対外的性格設定および人間関係の構築に努めてきたことから、そういった軋轢とは無縁になったが、反面他人との関わりにおいて常に計算を働かせるようになった。それだけに計算抜きで付き合うことができる郁の事は(表に出すことはまずないが)非常に大切に思っており、彼女に害を為す者は原則として敵とみなす。後に、手塚と結婚する。身長157cm、23歳。 家族構成は父、母、妹、弟。 玄田 竜助(げんだ りゅうすけ) 声 - 鈴森勘司 喧嘩屋中年 。防衛部・図書特殊部隊長。三等図書監(後に一等図書監)。しばしば豪快かつ無茶な作戦を立案するので、豪胆なのか大ざっぱなのか分からない性格と思われがち。だが実際には諸状況や想定される結果を勘案した上でもっとも効果的と思われる手段を選んでいる。 ほとんどの場合、無茶な作戦を立案した後の実務は部下(主に堂上)に丸投げしており、そのことでしばしば堂上と口論になるが全く堪える様子はない。小牧曰く「あの人(玄田)はお前(堂上)にそうやって叱られるのが嬉しいんだから」とのこと。 過去に「世相社」の雑誌記者である折口と恋人同士で同棲していたが、それぞれ進む道が違うことから別れる。その際「一人で赤いちゃんちゃんこを着るようならそのときは隣に座ってやる」と、言っている。また、県展事件で生死の間を彷徨う重傷を負った際は、「還暦過ぎたら籍でも入れるか」と折口に言い、「前提として生きていてもらわないと困るのよ」と言われている。 稲嶺 和市(いなみね かずいち) 声 - 佐藤晴男 関東図書基地司令で現図書隊制度設立の立役者。特等図書監。司令職を勇退後は顧問となる。一見穏やかで上品な老人だが、玄田のような一癖も二癖もある部下を自由にさせておく器量を持つ。 日野の悪夢 の生存者で、事件当時は日野市立図書館館長を務めていた。 日野の悪夢 で右足と妻を失い、それ以来車椅子で生活している。ただし、公式行事などでは義足で歩行する。この義足はある手順で外すと発信機で関東図書基地に居所を知らせられる構造になっている。亡妻が愛したカミツレ(カモミール)を図書隊の紋章に採用する。図書館戦争のその他の人物
手塚 慧(てづか さとし) 声 - 吉野裕行 未来企画 の会長。神奈川県内の図書館員。一等図書正。手塚光の兄。 思想の違いから父、弟と離別。制度や企画会員を用いて暗躍する。 折口 マキ(おりくち マキ) 声 - 田中理恵 出版社「世相社」の記者。玄田とは昔、同棲していた。 メディア良化法に反対するメディア側の人物。図書隊と協力し、真実を報道することに尽力している。 中澤 毬江(なかざわ まりえ) 声 - 植田佳奈 アニメではDVD第3巻収録のテレビ未放映話にのみ登場(原作小説では第2作から登場)。小牧の幼馴染。中学三年生のときに突発性難聴という病気にかかり、右耳は完全に聴覚を失い、左耳も補聴器なしでは聞こえないという状態に陥った。小牧を幼少の頃から慕っており、小牧に恋人が出来る度に胸を痛めていた。後に小牧の恋人となり、大学卒業後には結婚する約束をしている。 朝比奈 光流(あさひな ひかる) 声 - 小野大輔 柴崎に近づく謎の青年。実は法務省のキャリア官僚。 平賀(ひらが) 声 - 高瀬右光 警視庁の刑事。親戚を騙る玄田に、度々協力する羽目になる。 笠原 克宏(かさはら かつひろ) 声 - 上別府仁資 郁の父親。茨城県庁職員。 笠原 寿子(かさはら としこ) 声 - 木川絵理子 郁の母親。娘(兄達に対しても押し付けはあったらしい)に対して過保護で、郁が図書館に就職したことを快く思っていない。アニメ版では郁の過去について自ら話しているところがあるが原作とは多少違っていた。 榎木(えのき) 声 - 上田燿司 アニメオリジナルキャラクター。良化特務隊員。交戦規定で発砲が禁止されている市街地で小牧を撃ち、足に軽傷を負わせた。その後小牧に邂逅し、隊員ながら、良化隊の在り方をあまり快く思っていないことを語っていた。 砂川 一騎(すながわ かずき) 声 - 樫井笙人 関東図書隊業務部所属で手塚光のルームメイト。手塚慧が主宰する「未来企画」内のメディア良化法研究会に参加しており、武蔵野第一図書館のホームページにある 一刀両断レビュー というコーナーで、郁や毬江の愛読書を批判していた。そのため郁は砂川のことをよくは見ていなかった模様。 彦江 光正(ひこえ みつまさ) 声 - 石塚運昇 郁を査問した査問委員会の委員長。前関東図書基地副司令。一等図書監。(後に、特等図書監)防衛部出身。稲嶺勇退後は、司令となる。現在は公正な司令として活動しており、いい司令と評価を受けている。しかし郁はいまだに苦手意識がある。性格で損をしている部分もあり。目つきが鋭い。玄田はハゲワシと呼んでいる。 須賀原 明子(すがはら あきこ) 茨城県立図書館館長。特等図書監。県から出向して現在の役職に就いたため、図書館館長の職を腰掛け程度にしか思っていない。保身しか考えておらず、良化隊との検閲抗争で死傷者が出て自分の経歴にキズがつかないように防衛部の権限を著しく制限するローカルルールを制定して実質上検閲を受けるがままの状態を作りあげた。隣接する茨城県立近代美術館で開催される茨城県展のパンフレットを図書館で保管する事になり、良化隊との抗争が起きて負傷者が出たため、パンフレットを保管している倉庫に放火した。良化隊に対して非武装無抵抗で抗議する「無抵抗者の会」という団体にも特別顧問として籍を置いていたが、同会は実は裏で良化法賛同団体と繋がっており、実際は図書隊の戦力を低下させることが目的の組織であった。しかし、その事には全く気づいておらず、前述のローカルルールを強引に制定し、結果として検閲による蔵書の被害をローカルルール制定前よりも拡大させた。 横田(よこた) 関東図書隊茨城県本部水戸準図書基地準司令。二等図書監。須賀原の作成したローカルルールのため、防衛部が業務部より下に置かれていることに苦渋の念をもっていたが、立場上何の行動も取れないことを悔やんでいた。原作小説では須賀原が茨城県展のパンフレットを燃やそうとした際に身を呈してそれを防ごうとして重度の火傷を負ったが、幸いにも一命は取り留めた。 野々宮 静香(ののみや しずか) 声 - 名塚佳織 関東図書隊茨城県本部水戸準図書基地に所属する防衛員。県内図書隊のローカルルールと自身の気弱な性格のため、業務部の女性部員達からいじめられていた。 一橋 圀子(ひとつばし くにこ) 声 - 渡辺直美 茨城県知事。以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。
図書館戦争の別冊 図書館戦争
別冊 図書館戦争 (べっさつ としょかんせんそう)はアスキー・メディアワークスより出版されている「図書館戦争シリーズ」のスピンオフ小説作品。全2巻。「図書館革命」の最終話からエピローグにかけての空白を埋める形となっている。図書館戦争シリーズとはちがい、主人公らの恋愛にかなり重きを置いているため、宣伝帯などにおいては「恋愛成分が苦手な方は購入を控えてください」と言った趣旨の文が掲げられている。
図書館戦争のテレビアニメ
2008年4月より6月(一部地域では7月)まで、フジテレビのノイタミナ他で放送。これまで漫画原作が主だったノイタミナにおいて、初の小説原作の作品となる。全12話。
図書館戦争のスタッフ
原作:有川浩
企画:松崎容子(フジテレビ)
製作:寺崎博礼(アスミック・エースエンタテインメント)、服部洋(電通)、後藤靖彦(アスキー・メディアワークス)、佐藤康弘(ソニー・ミュージックエンタテインメント)、伊藤幸弘(フジテレビ)、石川光久(プロダクションI.G)
プロデューサー:高瀬敦也(フジテレビ)、竹内文恵(アスミック・エースエンタテインメント)、西村知恭(プロダクションI.G)、細貝康介(フジテレビ)
監督:浜名孝行
シリーズ構成:古怒田健志
キャラクター原案:徒花スクモ
キャラクターデザイン・総作画監督:中村悟
美術監督:池田繁美
色彩設計:片山由美子
特殊効果:村上正博
撮影監督:田中宏侍
3D監督:遠藤誠
音響監督:平光琢也
音楽:菅野祐悟
音楽プロデューサー:佐野弘明
音楽制作協力:フラッグシップ
音楽制作:フジパシフィック音楽出版、ソニー・ミュージックエンタテインメント
アニメーション制作:PRODUCTION I.G
協力:社団法人日本図書館協会
製作:図書館戦争製作委員会
アスミック・エース エンタテインメント
電通
アスキー・メディアワークス
ソニー・ミュージックエンタテインメント
フジテレビ
Production_I.G

